ちりめんじゃこ

ちりめんじゃこ

136件のレビュー

レビュー

摂津の荒木村重の周囲で起こる不可解な事件を土牢に閉じ込められている黒田官兵衛の助言を得て解決し、最終的にはその全ての真犯人につながるという、戦国時代を舞台にした面白いミステリー。

黒牢城

黒牢城

米澤穂信

本棚登録:0

登場人物の飾らない人間性が良かった。物語のはじめでは冷淡な印象だった主人公の橘樹が、スパイとして音楽教室に潜り込み、浅葉桜太郎先生とのチェロレッスンを経て人間らしく他人を信頼できるようになっていく話。三船の潜入先のフルートの先生や、不眠外来の先生が言うように「信頼」がこの物語の主軸になっていると思う。はじめは透明な壁を他人に作っていた橘も、最後は三船に連絡先を聞くなど、他人への接し方の変化を感じる。なお、三船もその要求を上手くかわしたので、他人を信用していないもしくは信用にたらないと判断しているところが橘との比喩となっているとも思う。中途では裏切りへの心苦しさでしんと心が冷える場面もあったが、最後には心温まる素敵な話であった。

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ラブカは静かに弓を持つ

ラブカは静かに弓を持つ

安壇美緒

本棚登録:225

神谷さんの伝記というわけではないが、内容はそのような印象。芸人さん全員がこんなに信条を持って人前に立っているのだろうか。人を笑わせるために前に出るということは、非難の目にも晒されやすいし、並でないメンタルが必要だと感じた。 自分が芸人であることに気付かずに八百屋で働いていたとして、それは「なんで芸人やのに八百屋で働いてんねん」というボケになるという内容の話があった。考えたこともない考え方であったので、そこまで強い覚悟(?)で芸人をしていることに感銘を受けた。 著者にとって、この作品で芥川賞を受賞することは、最高にオモロイことな気がしてきた。芸人やのに芥川賞受賞って何してんねん!は又吉さんにしか出来ない。

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火花

火花

又吉直樹

本棚登録:0

著者の習性を知った上でも騙された。次々と起こる展開の速さに、分厚いながらもだれる瞬間が無い。主人公と共に読者も騙された絶望感をヒシと感じる構成が素晴らしい。

楽園

楽園

夕木春央

本棚登録:0

心電図の基本知識がないので難しかった。心電図で基質的異常は鑑別できても疾患までは鑑別不可であるので、心エコーを熟知した上で心電図を学ぶ方が上達が早いのではないだろうかと考えた。

Next Step 心電図を読んで心エコーを究める

Next Step 心電図を読んで心エコーを究める

中島哲

本棚登録:0

会社の不興やそれに関連する人事、家庭での子育てや生計。社会を生き抜くために必死に生きる主人公が、バリに勤しむ妻鹿さんに影響され、バリにおいて自己を見つめ直す。だが、子育てを妻に任せ、こそこそとバリに片足を突っ込み、会社での立ち位置もうまく定まらない主人公は、いい歳して甘えすぎではないかとイライラする。

バリ山行

バリ山行

松永K三蔵

本棚登録:97

初っ端のホラー小話は気味が悪く、奇妙な事象から怖い気持ちになったが、結末が悪い意味で期待を裏切る。最後まで怖くしたくなかったのかもしれないが、読者はそれを求めていないのでは?

文庫版 近畿地方のある場所について(1)

文庫版 近畿地方のある場所について(1)

背筋

本棚登録:31

人は、話をしていると快楽ホルモンが出るので、人の話はまず肯定して話させると良い関係が築ける。「そう」から始まる相槌で良い。(そうだね、そうそう、そうなんですか等) 嫌いな人とはかかわらず、距離を置く。機嫌の悪い人は放っておく。身近な人にも必ず最後のお別れが来る。自分がされて嫌なことを他人にしないし、もし不満を伝えてくる場合は肯定する。当たり前と思わず、「ありがとう」を伝える。

人は話し方が9割 2

人は話し方が9割 2

永松茂久

本棚登録:0

全員に殺意があるが、実行犯は己ではないという巧妙なトリック。構成が素晴らしい。考察サイトで犯人を知った。こちらに考察を委ねて、随所にヒントを散りばめてあるところがテクニカルで面白い。

私が彼を殺した

私が彼を殺した

東野圭吾

本棚登録:263

ピアノを通して見える世界に想像力が湧き立つ。

蜜蜂と遠雷(下)

蜜蜂と遠雷(下)

恩田陸

本棚登録:296

対人における会話の仕方から、思考法まで。相手の話を聞くときは、自分の話はせずに相手の真の思惑や悩み、目的を聞き出すように相槌を打つ。

頭のいい人が話す前に考えていること

頭のいい人が話す前に考えていること

安達裕哉

本棚登録:108

序盤の架視点は二人を取り巻く人間の嫌なところが目立ったし、偏見や固定概念に取り込まれた思想が苛々するところもあったが、後半の真実視点になってからストレートな物言いや仙台での俗世から乖離した対人関係に読んでいて気持ちよく、畳み掛けるように読了した。真実が架と大恋愛だと石母田のおばあちゃんに言われて考え直していたところは、涙が止まらなかった。

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傲慢と善良

傲慢と善良

辻村深月

本棚登録:667

最悪の環境。同じときを生きていた女性が、このような暮らしを強いられていたことに驚愕した。

母という呪縛 娘という牢獄

母という呪縛 娘という牢獄

齊藤彩

本棚登録:0

それぞれの一人称視点でチャプターが進み、登場人物に親しみやすい。ピアノの楽曲の知識があればもっと想像を膨らませることができただろう。

蜜蜂と遠雷(上)

蜜蜂と遠雷(上)

恩田陸

本棚登録:336

読みやすい。トリックにボケたフリをしている母という少々無理やりな部分も感じたが、加賀恭一郎の父の死に目に立ち会わない謎が今回の事件の真相に類似していたりと巧妙な構成だったと思う。

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赤い指

赤い指

東野圭吾

本棚登録:355

基礎であり基盤となる撮影法

心エコー vol.27 No.1

心エコー vol.27 No.1

本棚登録:0

畳み掛けるような最後の伏線回収がすごい。登場人物たちに最悪なことばかり起きて、中盤はかなり鬱々とさせられるが、渦中の人物皆が最後は上を向いて終結した。

未来

未来

湊かなえ

本棚登録:0

心が温まる悲しいお話。物語の主要人物である元哉がクスノキが死んでしまったり、千舟も病で玲斗を忘れてしまう抗えないエンドではあったが、「クスノキの女神」のストーリーである"今生きていることが大事"ということが、その事実までもを支えてくれる。

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クスノキの女神

クスノキの女神

東野圭吾

本棚登録:275