ちりめんじゃこ

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112件のレビュー

レビュー

心アミロイドーシス所見特集

心エコー vol.26 No.11

心エコー vol.26 No.11

 

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日本の四季に登場する昆虫・植物についての豆知識を未開きごとに羅列した作品。虫が苦手なので悪寒がするチャプターがいくらかあったが、身近であるが何も知らない昆虫の生態について少しでも知識を得られて良かった。

働きアリの2割はサボっている

働きアリの2割はサボっている

稲垣栄洋

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哲学的。目の見えない人を下に見るのではなく、それぞれの個性として対等に見る。身体的違いにより違うのは環世界で、視力がないからといって見えないこと全てを不便に思っているとは限らない。個人に害があるというわけではなく、社会生活において通常の労働や行動することに対して障害があることから障害者と意味つけられている。

目の見えない人は世界をどう見ているのか

目の見えない人は世界をどう見ているのか

伊藤亜紗

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いじめに遭っていた高校時代に、そのいじめから脱却するまでを書いている。知名度の高い有名人だからこそ、顔がわかって想像がし易く辛い。いじめの主犯格である黒川という高校生は幼稚で自己本位で辟易とする。32歳になったからこそかもしれないが、その黒川の家庭環境のフォローまで記されており、心の広い穏やかな人だと思った。粗品とこれからも楽しく生きてください。

人生を変えたコント

人生を変えたコント

せいや(霜降り明星)

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イラストも多くわかりやすい。素数ゼミとは何かの導入から、順序立てて解説しているので興味が無くとも理論が理解しやすく面白い。

素数ゼミの謎

素数ゼミの謎

吉村仁/石森愛彦

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それぞれの不幸のかたちがある。生殺に人生を狂わされる登場人物たちが、世間の目とは違った形でそれぞれに苦しみや恩情を感じている。正道がいろんな形の生殺に触れ、精神的に精錬されていくすがたが物語の主軸。悲しさややりきれなさが付き纏う構成であったが、最後には自分の生について希望が灯るような終わりであった。

蛍たちの祈り

蛍たちの祈り

町田そのこ

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高難度の哲学・倫理学。もっとゆっくり理解しながら読むべき本。退屈の正体は、我々人間が生きるにあたって本能的に求めている動物的な目的が挫かれたときに発生するものと、その動物的衝動から逸脱した人間らしいものがある。人間は動物とは違うのではなく,環世界への移動が他の動物よりも容易であるため退屈を生じやすい。

暇と退屈の倫理学

暇と退屈の倫理学

國分功一郎

本棚登録:62

オーロラ学の歴史。前半の伝承的な章は興味がなかったが、後半の物理学的な解説は興味深かった。オーロラという自然現象に対して順行的に理解できた。

神秘のオーロラ

神秘のオーロラ

キャンディス・サヴィッジ/小島和子

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結末もすっきりしていて読みやすかった。

C線上のアリア

C線上のアリア

湊かなえ

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文章は分かり易いが、登場人物の心情を読み解くことが難解。読者に容易に解釈されない、それぞれの思想が渦巻いている。

スモールワールズ

スモールワールズ

一穂ミチ

本棚登録:87

オーロラについて幅広く解説。わかりやすく読みやすかった。

オーロラ・ウォッチングガイド

オーロラ・ウォッチングガイド

赤祖父俊一

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今のわたしが読むべき本。アラサーのすべてが詰まっている。結婚相手に商社マンなどを高望みしてしまうアラサー女の習性に対し、「人に頼ると結婚半ばで辛くなってくるので自分でどうにかした方が早い」が印象的。

そろそろいい歳というけれど

そろそろいい歳というけれど

ジェラシーくるみ

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マジョリティの暴力性について考えさせられる。自分が正しいことを疑わない、また正しくあろうとすることは、ときに世界を狭小化させている。

正欲

正欲

朝井リョウ

本棚登録:311

難解すぎる。最後に伏線はすべて回収してあったが、あいだでは規模感がわからずついていけない。階梯は意識レベルであり、我々の階梯では理解できない高次的なものであるので、何を言っているのか理解できないことこそが今回の物語の大事なポイントではあるだろうが。大変哲学的で、ことばは比較的平易かもしれないが概念の理解が全く追いつかない。マツラは合格したことで階梯を昇り時間旅行の管理者となり、松浦が宇宙船内でエルマに妊娠させた子は空襲中の神戸で成長し野々村となり、時間旅行の自由を唱える反逆者となった。ほとんどわからないし、全てが言葉で説明されているわけでないのが難しい。おそらく複数回読み込まないとわからない。

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果しなき流れの果に新装版

果しなき流れの果に新装版

小松左京

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上よりも映画の内容から乖離してきた。俊介が死んでからの喜久雄は、芸で競える相手はおらず孤独ながら、芸の中だけで生きてきた。喜久雄を取り巻く周りの人々、春江、綾乃、竹野、一豊、彰子など、全員が皆人間らしく意地汚く生きているのと相反して、喜久雄は人間らしさから離れていく。父を殺した辻村に対しての"ああなりたい"ということばは、人間を超越した喜久雄の心境を表していた。

愛蔵版 国宝 下 花道篇

愛蔵版 国宝 下 花道篇

吉田修一

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映画では、喜久雄は歌舞伎にしか興味がなくそれ以外には熱量のない冷めた人柄の印象があったが、本書では違った印象であった。喜久雄が一人称で物語が進行しているため喜久雄の感情は常に描写されており、人間らしく生々しい印象を受ける。歌舞伎が好きでそれ以外は内向的ではあるが、友人たちと親密にしていたり、市駒ともお互い納得した上で結納していなかったり、人間らしいあたたかさは持ち合わせている。俊坊がいなくなったあとの喜久雄も、三代目半二郎を継いだとはいえ名前に見合った出世道には乗っておらず、やはり2人で藤娘を踊っていた未成年期がいちばん喜久雄にとって幸福であったことは、徳次の「俊坊がいなくならなければ喜久雄もここまではならんかった」という発言で回顧させられる。寧ろ戻ってきてからの俊坊こそよそよそしく、喜久雄の歩み寄りを無下にする冷たい印象を受ける。映画での喜久雄は誰にも頼らず孤独であるが、徳次やそのほか友人たちの存在が喜久雄を人間らしく描いているのか。

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国宝 上

国宝 上

吉田修一

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臨場感溢れる描写が上手い。まるで自分が法廷内で人質として扱われているような、また現場指揮官として突入タイミングを窺っているような緊張感がある。前作のスズキタゴサクの爆弾を使った事件運びと同一のような、目的不詳で気味の悪い精神性を持つ犯人のように見せかけながら、今作の犯人"柴崎"はまともな人間性や動機を持しており、そこがさらに前作のスズキの気味の悪さを対照的に際立たせるような2作目であった。前作では類家がスズキに一杯食わされていたが、柴崎に対しては類家の方が上回っている感があり、さらにその類家を今回もスズキは見越していて、やはり類家の危うさとスズキとの対決が今後も見どころになるのではないだろうか。続編が出ればまた読みたい。

法廷占拠 爆弾2

法廷占拠 爆弾2

呉勝浩

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実際にあったグリコ/森永事件をフィクションで描いた作品。"子供が被害者"という点からこの事件に関与していた対照的な子供たち(俊也と総一郎・望)をメインに描いている。何の糸口もないところから最後は犯人"くら魔天狗"の構成メンバーや内乱まで解像し、俊也の叔父にも動機や当時の状況を聞き出して答え合わせをしているので、ミステリーとしてはすっきりしていたと思う。

罪の声

罪の声

塩田武士

本棚登録:342

過去よりも良くなっている世界を、私は何も知らなかった。10の思い込み(分断本能、ネガティヴ本能、直線本能、恐怖本能、過大視本能、パターン化本能、宿命本能、単純化本能、犯人探し本能、焦り本能)を自覚し、冷静にデータを取り入れることで、過大評価された世界の、現実的な今の真実を知る。

FACTFULNESS(ファクトフルネス)

FACTFULNESS(ファクトフルネス)

ハンス.ロスリング/オーラ.ロスリング

本棚登録:289

プロローグで人類が何らかの空気汚染的な要因で滅亡していることが仄めかされ、そこから終盤まで人類が滅亡してゆく様子が写実的に描かれている。生物兵器として研究された新種の菌株の0℃以上で異常増殖という特性が序盤で明かされ、南極大陸に従事していた各国の数千人だけが菌に侵されず生き残り、それ以外の大陸の人類全員が全滅。人類が様々なフェーズで混乱し、社会が麻痺していく様を明確に描写した。医学的な観点からのみではなく、政治的・哲学的など多岐にわたる知見から騒動を意見し、専門的な単語も多かったがそこに文学性を感じ、興味深い文章になっていたと思う。この作品がコロナ禍の前に書かれた作品であるのはすごい。フィクションの中にも戦争の不毛さを訴える強い意志があり、啓蒙的な側面も大きかった。

復活の日

復活の日

小松 左京

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