
レビュー (20件)
多様性って綺麗なだけのものではない、というか、たまたまマジョリティ側にいることができているうちは正直やっぱり面倒くさいものだよなって思った 人の背景や趣味嗜好に関わらず、どんな人もまず1人の人間として尊重すべきと思ってはいるものの、 実際にしていることといえば、自覚的にも無自覚的にも抑圧したくないから(=古い価値観だと周りから思われたくないから)関わらない・干渉してないだけ(と思い込んでいる)の自分を認識する。
多様性を尊重していると思い込んでいる人間であるからこそ読もうと思ったけど、物語がそこで終わらず、ちょっと救いがあると思った途端に冒頭に戻されるというなかなか手に余る作品だった。朝井リョウやばー。
私たちが普段から普通と思っている事でも、実はマジョリティの目からすれば違う。我が子を普通に育てたい、普通のレールに乗せておきたいという感覚は常日頃からその無意識下にある。 私は八重子と同じ。 マジョリティを代表してマイノリティワールドへ足を踏み入れた感覚でいたが、当事者からすればそれこそが偽善。大也のセリフにそう感じた。
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考えも及ばない事への問題は考えが及ぶ人たちによって決めなきゃならないけど、色々な面でマジョリティと認識している私自身も血液型ではマイノリティだ。AB型は二重人格の変人と揶揄されることも多く有った、今でも嫌な気持ちになるけど、言っても理解されない事も世の常なので顔の筋肉が重力に逆らえない状況は何となく理解できた。 マイノリティが認められることは難しいかもしれないけど、法に触れない事は非難されるべきでは無いな
多様性とは私たちが思っているよりまだまだ奥が深いというか、許容範囲内でしか考えられていないことを痛感しました。が、別に「水」に欲情する事に関してそんなにひた隠しにすることも悲観することもないように感じ、違和感がありました。
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読んでる間ずっとソワソワ落ち着かない気分だった 正言うと自分の中で消化しきれないのでまともな感想とか思い浮かばないわ 自分も性的にマイノリティなので夏月や大也の気持ちも何となく理解できるけど、そんなん言ったら何もかもダメじゃん、てさぁ…
映画を見てから、読みました。なるほど、人にはわからないことがある。つながりについては、人はこれを欲するし、安心するものだと、また認識した。結果がある話しではないが、多くのこと考えさせられた。映画の出演者が読んでいると動きだして、読むスピードが上がった!
想像もしなかった方向にそうきたか!というお話。 生きづらいだろうなぁと思いつつマジョリティであることに感謝。夫婦が好きだけど学生女子は気持ち悪いな好きになれないなと思った。酔ってるようにしか見えないし迷惑
考えさせられる本。人は少数派の考えや言動をおかしいと決めつけ、排除しようとするのは確かにな〜と共感した。個人的な視点でレッテルを貼り付けるのはよくない。また、ダイバーシティの時代だからといって、生きやすくなるわけでもなく、結局大切なのは繋がりであるということを再認識させられた。自分の中の考え方について見直させられる1冊であった。
読後感は鬱々するものだった。題材はともかく、自分はマジョリティであると信じて疑わない、図々しい世間や人間に対する羨望や怒り、落胆を、この本では解像度高く言語化してくれて、嬉しかった。
わたしたちは、多分、周りと同じような欲がある。当たり前に性欲もある。しかし、それを当たり前に感じない人がいる。自分にとっての当たり前は本当に他人の当たり前か。 自分にとっていいな、と思っても、相手に取ってはとてつもなく不快であったりする。 多数決が怖くなった本であった。多様性という言葉を安易に使用してはならないと感じた。噂話も怖いと思った。 当たり前とはなんだろう。
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