匿名ユーザー
レビュー
非常に読みやすかった。 特にカントのところで、真実と思い込みを区別するためにその人に賭けさせるというのはとても面白かったし、自分でもできていないと不安になる内容だった。 ヘーゲルは弁証法で終わらず、共同体に疑問を持つこと、共同体にいれば満足できるのにそうしないことが啓蒙にあたるということや、だからといって啓蒙されても答えのない問に苦しめられることになるということを述べていて、頭良くなれば良いんじゃないのだな、と。あ、これって無知の知にも似てるかもって今思った。 ハイデガーについては、「お前さんが一番非本質的やないかい」ってツッコミを入れたくなるくらいだったけど、ナチスに協力しない、というのが「空気」と感じていたのかしら、とか考えたり。うむ。
別冊NHK100分de名著 集中講義 三大哲学書
戸谷洋志
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面白かったー 教師としても「ごめーん」と言いたくなってしまうほど
ぼくは勉強ができない改版
山田詠美
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不服従ということをしっかり示している本だなあと思った。 ただ、抵抗には苦しみがつきものだということを、ヒトラーの時代の女性ゾフィー(白バラ抵抗運動)に仮託して語っていたのは、そうだなぁ、と。そして預言者もまたそうであるということを納得。 自己責任論とかも出てて「うんうん」って、感じだったのだけど、周りと助け合うことができなければ自分の生存の可能性を狭めるということは内田樹さんと同じ事言っていると思った。これがね、とももなかなかできないのよ。最近夫との関係ではできてきた気もするが。 あと共通善という言葉は素敵に響いた
従順さのどこがいけないのか
将基面貴巳
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面白かった。自分は人よりも優れていると考えている子どもがどうやって埋めていくか、うん。面白い
晩年の子供
山田詠美
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面白かった。 個人的にはベンジャミン・フランクリンの話が良かった。70代後半で合衆国を維持するためにそんなことをしていたなんて、びっくり。 また、コナン・ドイルが意外と自分の信じたくないものは信じない人間だったなんて、というかボール紙で作った妖精にも気づけないなんて意外だった。 自分は知識があると思い込む姿勢は私自身にも多くあって、なんだかすごい反省。ここに出てくる人って確実にともより頭いいのにその人が知的謙虚さ大切っていうくらいなんだから、絶対じゃん。反省。
知性の罠
デビッド.ロブソン/土方奈美
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居つかないということが最近の内田先生のテーマなのかな。大器晩成の言葉の由来になった漢文が出ていて、大きいものは自分のものさしで測れないものだ、ということに大きく納得。集団の利益のために自分は自分にできることをほんのちょっとできるようになる、っていうことがなんだかとてもそうありたいけどそうできない葛藤が大きかった
知性について
内田樹
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自分は一生懸命作ったとしても、相手は今食べたい気分では無いこととかもあるっていうのにハッとした。作る人と食べる人の両方が食事というものだということも。 面白かった。そんなに頭を使わずに読めたけど、ハレとケの使い方間違えていたんだなー、って感じた。ハレ=特別、ケ=日常だと思ってたけど、本当はハレ=特別、ケ=忌日、ハレケ=日常なんだね。
料理と利他
土井善晴/中島岳志
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上を読んでからだいぶ時間が経ってしまったので、思い出しながら読んだけど、なんだろう。歴史をそこにあるものとして扱うことの難しさ的なものも感じた。歴史は過去を自己の都合の良いように作り上げることもできてしまうから、そしてそれは権力によって利用されてしまうから、というのが如実に表れている気もした。 ただ、真実が忌一郎によってバッサバッサと明らかになるのは面白かった。あとは殺人事件が描かれていないのに殺人があったこと(楊のとこ)が自明のこととして語られているところがあって、およよーってなったりもした。
ミステリ・オペラ(下)
山田正紀
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100分de名著に紹介されていたから読んでみた。 生の欲動と死の欲動のところは解説聞いていたからわかったし、法が暴力であること、しかし力にすべてを委ねなければ、争いのない世界は訪れないこと、だからこそ戦争を無くすためには、超国家的組織が必要なことがよくわかった。 同時に最後の斎藤環さんの解説にあった、文化を発展させることはつまり個人主義を守ることで、それは戦争を無くすことに繋がるというフロイトの考えには納得。出生率とか低いことを嘆くことがあるけれど、文化的になるとそもそも選択肢が増えるからそういうことになるのは必然というのもよく理解できた。
ひとはなぜ戦争をするのか
アインシュタイン/アルバート/フロイト/ジグムント
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面白かった。意味が分からないから面白くない、という「常識」を根本からきり崩す作品だな、と。 特に「温室」はぜんっぜん理解できなかったけど、最後でのどんでん返しや、「背信」での過去に遡っているところで、結果をこっちが知っている、というのは劇としてみたらきっととても楽しいのだと思う。
ハロルド・ピンター(1)
ハロルド.ピンター/喜志哲雄
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マクベス論から始まって、得体のしれないなにか、というようなものに人間は支配されていて、相手の問題ではなく自分で自分がわからなくなるけど、それは実際に起こっていることである、というのが強調されていて、それこそが「人間ということ」なのだというのを言いたいのかな、と。で、今100分de名著がフッサールなのだったけど、その支配されている何かというものが「包括者」に似ているな、と思っていたら、解説にフッサールに傾倒していたところもある、って書いてあってやはり教養は回っていくものなのだと実感。個人的には鷗外や漱石がその「ありのまま」を書くことに対して敏感で、現実こそが夢よりも奇異なものであるというのが「確かにー」と。島尾敏雄の夢の中にいるようなありえないような状態の小説が実際の現実なのだ、というところ、またそれを自覚しているから、その状況を小説に書いている、ってところが面白かった。言葉にしにくいけど。蓮實さんとの対談であった「物語」と「小説」の違い的なところは、柳田國男のところの子ども殺しのとこで現実を述べる奇異性を小説に仮託するということなのかな、とともは理解したけど、そこは小説ではなく文学なのかな、とも読めたから、そうなると小説ってなんなの?って難しいと思う気持ちもあった。
意味という病
柄谷行人/すが秀実
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面白かったよ。 100分de名著に出てきた本だけれど、ギヨメがなんとか家族に保険を下りるようにするため、死体が発見できるところまでいったくだりは番組でも紹介されていたけれど良いですね。また、後半のプレヴォとの2人でリビア砂漠を放浪したところも凄かった。何度も何度も蜃気楼を見ては、それを蜃気楼だとわかっていても信じてしまう、というのが人間のあり方だなと。そして、自分を発見してくれた遊牧民に対して、「顔を覚えていない、彼は人間そのもの」というのが、なんだか聖書の良きサマリア人をなぜか思い出させた。ちょっと内容違うけど。あとは、奴隷のおじいさんを助けたところかな。自分が自分として戻ってくるためには誰かに必要とされなければならないというのは納得。奴隷に名前がひとつしかないのに自分に戻るために固有の名がある、ってとこもなんだか哲学的だった。
人間の大地
アントアーヌ.ド.サン.テグジュペリ/渋谷豊
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可愛らしい物語。女の子と男の子が恋をしていて、甘酸っぱい系。
こうばしい日々
江國香織
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読み終わってしまったー読んでるときは大変だったけれど、なんだか残念 共同体対社会というものを物語対小説に置き換えたり、柄谷行人の交通の概念をその社会にいるもの、つまり、共同体における「外国人(絶対的な外国人)」としているところとかとにかくこの対談の構造みたいなものを掴むことすら最初は難しかった。でも、ストーリーとしてではなく、単独性として行動することでなにかに囚われることなく無責任でいられることを2人が重視しているのは伝わった。また、小説の解釈を読者に委ねる、と言いつつ、解答みたいなものを作者が持っているというのはなんかズルいなとわかったし、小説家を批評家が殺していかなくてはならないというのも理解はできた気がする。そう思うと最初の大江健三郎への批評って彼に対する尊敬の念も同時に表れているものだと実感。 漱石や鷗外や今やってる梶井の『檸檬』だって、おかしいじゃん、って思う人がたくさん出てくるけど、それだからこそその個別性こそ学ぶべきものであるとなんとなく私は理解してしまった。合っているかは不明だが。 また反復と一般?だっけの違いはちょっとわからなかったのと、p444の「ものが在る」のとことかはまじでわからんかった。もう一回挑戦したい。
柄谷行人蓮實重彦全対話
柄谷行人/蓮實重彦
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間を空けて読んでしまったからだいぶ前半覚えてないのだけれど 性風俗を職業としている人に対して労働組合を作ろうという考え方は新鮮だった。コロナの時助成金がでなかったりして、苦しんでいたけれどどこかで私自身「仕方ない」と思っていた。けれども性風俗などに従事する人は苦しい生活状況にある人だったり、そもそも、職業選択の自由で好きでやってるとしたら、私たちとあまり変わらないのかなぁ、とも。じゃあそこだけイジメるのはなんか違うよな、って思った。 あと、オリンピックにおける女性排除とか、そもそも女性なのに男性ホルモンが多いと女性とは認められないとか、ちょっといい加減にしてよね、って思うこともあった。おかしいでしょ。それ。 同時にトランス女性の問題はやはり難しいなと思った。自分自身、トランス女性が一緒に浴場とか入ってきたらちょっとやだって思ってしまう。でも、それってその人を男性だと思っている自分自身がいるのだよね。それはそれで差別なのだろうな、と思ったり。 あとはSNSが議論の場としてふさわしくなくなっているということ。これについては深く同意。やっぱ顔見えないとダメよね。なんでも自分は正しいと思ってしまうものね。
フェミニズムってなんですか?
清水晶子
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うーん。思っていた通りの内容だったけれど、後半の差別を社会的合意があってから解消しようとするのは、「本質的に多数決原理の限界のために生じた現象である差別を多数決を用いて解決しようとすることは、正しい解決策になりうるのだろうか」というところで「はっ」とさせられた。マイノリティ側は好きでマイノリティになっているわけではないのにマジョリティ側に「認めてあげる」と言われない限り、差別を受けなくてはいけないのか、というのはあまりに横暴すぎると気付いた。ガート・ビースタも言ってたけど、これって民主主義の熟議型モデルと多数モデルじゃん。多数モデルってかなり乱暴なことだよね。あと、差別解消法を制定するのに認められにくいものは除外して認めるっていうのは一見合理的に見えるけど(もちろん認められなかったものも認められるように努力し続けるという前提があったとしても)、それは差別を暗に認めることに繋がるっていうのもとても納得した。だからこそ「あらゆる差別」を解消しようとし続けなくてはいけないのだよね。これってインクルにも繋がってるよね。あとは『差別されないための努力』を『差別しないための努力』にかえるというところがずしんときた。私もここで出ている映画の『わたしたち』のように相手に都合のよいことを言って、他人を差別してた。うん。やめたい。あと、反省しろっていうのではなく、自分の間違いを認めて、修整する義務は確かにだれにでも必要なことだよね。なんか、今読んでいる柄谷行人と蓮實重彦の対談集の共同体というのにもとても繋がっていたと思った。
差別はたいてい悪意のない人がする
キムジヘ/尹怡景
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岩崎先生に借りました。シスターフッドの物語だつたけれど、というよりもレズビアンの小説かな。違うか。それだけじゃないもんね。 朝鮮が舞台なのだが、朝鮮に対する日本人の無知さみたいなものがよく見える。父に対して疑問を持っていた翠が父は自分の好きになったハナを助けたことを知り、父の存在を肯定できてくるのは良いですね。あとは、関東大震災のときの
花咲く街の少女たち
青波杏
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