ゆりんご

ゆりんご

9件のレビュー

レビュー

本当に面白かった。 目次をみて、殺しのバトンや殺しのエラーとやら大丈夫かと思った。最初に高島勇二がおそろくロボットの誤作動か何かで亡くなってしまうシーンから始まる。 主人公の末永拓也は、サイコパスみたいな人間であった。それは本人の幼少期に受けた父親からの暴力によるもの。ここで本当に親は、子どもの将来を決めてしまう極めて重要なものだと思った。拓也のセフレだった雨宮康子が妊娠してしまう。堕すと思っていたら、まさか産む!?!?だが拓也の子どもかはわからなかった。もしそうだった場合、結婚はしなくていいけど、養育費は払ってもらうということだった。拓也は自分が有能でエリートになり勤務をする夢しかなかった。セフレに子供ができてしまったことなんて、知られたらダメだと思った。その時仕事先に、康子の父親の可能性がある人物を見つけた。それが仁科直樹と橋本であった。その3人で殺そう。新大阪で殺して名古屋、厚木東京とリレーして見つかるのは、東京ってことにしようとなった。それぞれの区間をabcとし、誰がどこをやるかはトランプで決めた。直樹が準備したものである。しかし、誰もが嫌がるa(康子を殺す)を直樹がすることになった。 拓也は、b地点で橋本へ渡すとき一緒に死体見たら、まさかの直樹の死体であった。ここでまず衝撃。本を見ながら、えーーっと口を開けてしまった。結局、亡くなった高島勇二を殺害したのは、悟郎であった。高島勇二には婚約相手がいた。弓絵だった。悟郎は弓絵が好きであったが、勇二に取られて悔しかったからだ。しかも、ロボット工場で夜勤をしていた勇二をロボットを操作して殺した。結局ロボットの誤作動ということで、話は片付いていたが、本当は悟郎が殺害していた。最後に拓也からはそれがバレることになる。 警察も拓也が死体リレーに参加していたことは、拓也が幼少期に作ってしまった傷が理由となる。結局康子を殺したのは拓也だが、それは警察はわからない。直樹殺しも分かっていない。そこまで完璧な犯罪であったし、最後は拓也がブルータスに首を掴まれてしまうところで終わる。 東野圭吾は天才。本の中へ連れて行ってくれる。

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ブルータスの心臓

ブルータスの心臓

東野圭吾

わたしたちは、多分、周りと同じような欲がある。当たり前に性欲もある。しかし、それを当たり前に感じない人がいる。自分にとっての当たり前は本当に他人の当たり前か。 自分にとっていいな、と思っても、相手に取ってはとてつもなく不快であったりする。 多数決が怖くなった本であった。多様性という言葉を安易に使用してはならないと感じた。噂話も怖いと思った。 当たり前とはなんだろう。

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正欲

正欲

朝井 リョウ

スピーチに関する本!どうしたら、うまくスピーチができるか!!印象的だったことは、結婚を機に仕事を辞める親友が自分の部屋に花束を届けてくれ、本人には幸せになってほしいという意味であった。 スピーチライターは、マイナーなお仕事でもあるため、難しい部分もあるが、それに対し、主人公は全身全霊で向き合っていく。細かいところまで調べて考えてスピーチを作成できるところが素敵だと思った。

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本日は、お日柄もよく

本日は、お日柄もよく

原田マハ

全部で5つの短めの話がある。特に印象的だったものは、密室る(とじる)である。湯川と藤村と妻久仁子と弟の祐介が登場する。藤村夫妻は旅館を経営しており、ある晩にお客さんが殺害される。(事故に遭う)藤村はそれを湯川に相談する。殺害されたのは、久仁子目当ての男(借金取りみたいな)それで、久仁子の弟祐介が原口氏を殺害した。 湯川に対して、作り話を言ったり、とぼけたりした藤村だったが、天才物理学者・湯川の圧勝であった! 最後の乱すでは、いつかの学会で湯川からの質問に答えられず、そこから人生終わったと言って、湯川を巻き込み警察署にも脅迫状を送る。犯人(高藤)は、被害者の予後に拘る。死亡してることが新聞で公開されたら、警察と湯川に脅迫状を送る。内海に、10日間の事故経過を探させ、失敗しているところを探すということを行った。湯川はわざとメディアからのインタビューに答え、犯人を挑発。 作戦は成功。犯人を誘き寄せ、現行犯逮捕。 はあー!湯川に憧れる!やっぱ!研究する人ってすごいな!!

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ガリレオの苦悩

ガリレオの苦悩

東野 圭吾

本一冊の半分以上が、佐久間と樹理のやりとりであり、誘拐と思わせる物語だった。結局は樹理は妹の千春であり、佐久間には偽名を名乗っていた。佐久間の考えていた2人だけの誘拐ではなく、父親の葛城に情報は漏れていた。佐久間の指示の元、誘拐ゲームは終わり、樹理(千春)を家に帰したと思ったら、実は樹理は樹理でないことに佐久間は気づく。これは、一冊の3分の2を読み終わったあとに、発覚し、私自身も驚愕だった。結局、千春は義理の姉樹理を殺害し、それを隠すために行ったことであった。殺害してすぐ千春は父親の葛城にそれを伝え、葛城は隠蔽に協力するということであった。そのタイミングで、佐久間が現れた。 急展開であった。今回は犯人視点からの物語であり、新鮮であった。これでやっと佐久間もゲームの負け?を知れたのかなと思った笑

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ゲームの名は誘拐

ゲームの名は誘拐

東野圭吾

靖子が離婚した元旦那は、しつこく靖子につきまとわって、靖子と美里(娘)の精神を追いやった。 そんなつもりなかったのに、家で殺害してしまった。 たまたま、隣の部屋に住んでいる石神(数学教師、数学の学者、湯川学と友達)が聞いてしまった。 ゴキブリがでたと靖子は嘘をついたが、その嘘を石神は見抜いていた。そこで、石神が靖子の罪を背負うことになった。それは靖子が頼んだのではなく、石神が自ら行ったこと。以前、石神は自殺を考えていたが、それを救ってくれたのが靖子と美里だった。2人の目を見たら、生きる希望が湧いたと記載あり。 どんなトリックかと思いきや、石神はホームレス(技師)を殺害し、靖子の元旦那が殺害されたことを隠蔽した。 自分が殺害した相手のことに、警察を誘導した。 本当に事件があった(靖子が元旦那を殺害した)のは、3月9日だが、石神がホームレスを殺害したのは、翌日の3月10日であった。実際、石神は殺人をしているし、逮捕されることも避けれない道であった。 靖子と美里には、3月10日の行動を指示して、警察にうっかりと話してしまわないようにした。 石神は心から靖子を愛しており、自分が出頭した際もそれが分からぬよう靖子が新聞を見れないように、解約をしていた。自分はストーカーのふりをしてまで靖子を助けた。 それを見抜く湯川も素晴らしいし、物理学者と数学者の話し方も私は好きだった。ただ、美里も疲弊して、自殺未遂をしていた。一つひとつ登場人物のことが鮮明に描かれており、私自身も読んでいて、石神が10日に実際の殺人をしたことが衝撃的であった。あっぱれ東野!!!

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容疑者Xの献身

容疑者Xの献身

東野 圭吾

今回もガリレオ湯川が大活躍だった! 今回の犯人は最初の数ページで、読者には分かり、それを湯川、草薙、内海薫が解決していく内容だった! 私は亜ヒ酸をそもそも知らなかったので、勉強になった! 亜ヒ酸を浄水器に仕込み、旦那がそこへ行かないように、日々ソファでパッチワークをしている綾音は完璧な妻だった。私も女性であるため、義孝の子供だけ欲しいから、女は飾り物。赤ん坊を産めないと意味がないという考えが理解できない。さらに、綾音と出会う際もパーティで出逢ったことにし、友人にその姿を目撃させるのは用意周到だなと思った。タイムリミットは二つあり、一つ目は離婚まで。二つ目は聖女による救済が終わるまで。 湯川が浄水器に目をつけるところ、鑑定の仕方も違うからといって、スプリング8に出したのもナイスだった! 草薙が如雨露での水やりをしていた際に見つけた空き缶を取っておいたこともナイスだった!! この物語は、毎日電車で楽しみにしていた。映画みたいだった。本当に読み終わるのが悲しい。

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聖女の救済

聖女の救済

東野 圭吾

AとBが協力をして、担任の先生の娘さんを殺してしまった。先生の娘さんと先生が一緒にいるところを目撃→可愛いがまぐちのお財布買ってもらえなかった。そのお財布に触ったら痺れる細工をして、娘さんを別日に学校のプールに呼び出して殺害。痺れて気を失っただけなのに、死んだと思い込みプールに投げる→亡くなる ここから、担任の先生(映画だと松たか子)が復習をして、最後はaくんのお母さんが勤めている大学に爆発を仕掛けて、殺害される。 とりあえず最高

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告白

告白

湊かなえ

湯川の頭の良さに痺れた!登場人物一人ひとりの性格とか言葉遣いとか思ってそうなこととかを予想して、本人たちと会話していた。恭平のことをどう傷つけないか、話し方を気をつけているところもよかった。最終的に、男女の関係(重治、節子の子ではなく、仙波と節子の子供であった)ばらす、ばらさないという人間関係が人々を生きにくくするんだなと感じた。CO中毒で塚原が事故死したのではなく、殺害されたことも湯川は理解していた。恭平に言いにくいから、言い方も考えていた。何回も仙波に会いに行って、事情聴取を繰り返し、真相にたどり着くところがたまらなかった。

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真夏の方程式

真夏の方程式

東野 圭吾