作品紹介・あらすじ
感想・レビュー (20件)
見方が変わる本。 事実と真実。 ジェンダーへの理解がすすむ世の中は多くの人が息をしやすくなったのかもしれないけど、理解が得られていない人たちはもっともっと息をしづらくなってるのかな。それは、ジェンダーに限らず、いじめも、偏見も同じだなって。ふたりの強さが心に残っています。最後はちょっと急ぎ足な感じがしたけど、クライマックスまでは、ぐっとひきこまれました。映画のふたりも適役な気がする!
初めての凪良さんの本です。 読み始めてすぐに世界観に引き込まれていって、物語の続きが気になって一気に読み進めました。(電車で読んでいた時には、降りる駅に気付かずに乗り過ごしてしまいました苦笑) 周りは親切のつもりで言っているのに本人にとってはそれが苦痛になることもある、ということを教えてくれ、色々と考える機会となりました。 凄い一冊です。
凪良ゆうさんの作品を読むのは、『わたしの美しい庭』に続いて2冊目です。 〈事実と真実はちがう〉〈普通を押し付ける暴力〉など、深く重い内容が描かれていますが、ぐいぐいその世界観に引き込まれていきました(ノ゚0゚)ノ~ 2023年本屋大賞『汝、星のごとく』もぜひ読みたいです! #2020年本屋大賞
私の人生は、私のものだ。しかし、私ひとりでは生きていくことはできない。これは人生における大きな矛盾であり、ジレンマである。 本作品の主人公は、自分のとった行動について、外から見た事実しか知らない他者から自分勝手な想像をされる。この想像は決して悪意に満ち溢れたものではなく、一般的な考え方や価値観に根付いたものであり、必ずしもその他者を非難することが難しいのである。ニュースから得た情報を元に考えれば、そう考えるのが妥当であるようにも思われるのだが、主人公からすれば大きな勘違いである。この主人公の知る真実と、客観的事実による想像の対立が、主人公やその周りの人物たちを混乱させている。主人公の真実は真実であろうし、他者による評価も一般的な解釈によるもので、その当事者になればどちらの立場にもなりうるのであるが、これが人間関係の難点でもある。 自分の人生は自分の思うように生きていくことは理想であるが、他者なしには人生は歩めない。だからこそ主人公は、他者からの自分への解釈に苦しみ続けていたのだろう。そんな主人公がラストに、自分と自分の大切なものを優先することを選び、他者の考えは他者のもの、という割り切りをしたことは印象的であった。終盤の、「その判定は、どうか、わたしたち以外の人がしてほしい。」という文からは、主人公の決意と未来の進め方が強く感じられ、心に残った。 この世界のどこかで、この登場人物たちが生きている気がする。そんな作品を描いた作者の文章力に感嘆する。
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更紗と文の物語 事件の真実と事実 他人には分からない 親も世間も 何が常識か否か 関係ない
すごいお話を読んでしまった 恋とか愛とか関係なく、一緒に居て楽ならそれで良いじゃない 事実と真実は異なるもの、知っているのは本人達だけ 優しさの皮を被った無意識の暴力がしんどくて、読んでる間ずっと胸がチリチリしてた
映画を見たことがあるので読みやすかったのかもしれないけれど何年か経ってもまた読みたいと思える本でした。 優しさとはなにか考えさせられ、真実とは事実とはなにか考えさせられます。 この著者の他の作品も読んでみたいです。
素晴らしい
とても良かった。もう一度読みたい。
面白かった!凪良ゆうさんの本を読み漁りたい気分。
良かれと思って、の優しさは本人にとっては善でも、他人にとっては悪にもなる。そして、いろんな形の関係がある、まだ私たちが知らないものも世の中にはきっと。名前は必要ない。人に迷惑をかけないで生きられる人はいない。それと、中途半端、とは何か、と自分に問う。
人の弱さと強さをいっぺんに詰め込んだ美しい小説。文の秘密が最後に告白される構成は、ミステリーのようでもあり構成が綺麗であった。最後の最後まで澱んだ沼の底ような重いストーリー展開であったが、最終的には更紗と文は気持ちで繋がり、その他の世界の全員に異端者として吊し上げられながらも幸せに暮らしている様子が晴れ晴れとしていて、2人以外の理解者である梨花がエンドとして締め括られているのも心理的にかなりハッピーエンドであった。
ネタバレを読む
事実と真実は異なる。インターネットがこれだけ発達した社会で一度放り出されたものは瞬く間に拡散され様々な憶測が飛び交う。家族でも友達でもましてや恋人でも決してない2人が一緒にいることを世間から納得されることはないだろうが、その必要もないだろう。2人がお互いを強く求めてるそれだけで一緒にいる意味がある 小さい頃から心安らぐ場所を求めていた2人にとってそこが平穏だったというだけだ。
映画で見てもっと詳しく知りたくて購入
重たいテーマだけど人間描写がとても興味深くおもしろい。登場人物に共感してしまった。 おすすめできる一冊。この作者の他の本も読んでみたい。





