匿名ユーザー

41件のレビュー

レビュー

山登りは好きじゃないし海派 でもバリで藪を抜け崖を上り自分と山と無になりながら進んでいく。 著者はやはり同じ様な風景や感覚に陥ったのだろうか。 知らない世界は描けないので多分経験したのだろう。 最後に主人公と妻鹿さんと山で遭遇出来るのか、どんな終わり方をするのかワクワクしたがやはり偶然の出会いはなかった。 でもあの青いタータンチェックのマステを山で見つけた最後にはヤラレタ!

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バリ山行

バリ山行

松永K三蔵

終戦前の上海へバツイチの船会社の画家令嬢が1人降り立つ 上海の街を案内する男は実は特高で、過去の離婚をネタにスパイ活動をさせられる 主人公の複雑な心情と過去が段々分かってきて戦争のスパイ活動の中ドキドキしながら主人公を応援していた 最後まで気高い主人公の強さ 時代に翻弄されながらも安心して読み終えて清々しい気持ちになった

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月下上海

月下上海

山口 恵以子

なぜ物が食べられなくなったかは書いていないが迫力のある話だった。 姉の旦那が花を身体に描き関係を持ってしまう時ももう誰も止められない狂気を感じた。

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菜食主義者

菜食主義者

ハン・ガン/きむ ふな

自由奔放で出て行った妻と死別した高校の国語の先生と近所の居酒屋でほど良い距離感で飲む独身女性 段々先生が好きになり付き合い出す 初老の先生と若い女性との恋愛が気持ち悪く感じるが我儘を言ったり不安になったりと心の揺れが素直で静かで淡々としていてドロドロしたり辛い年の差の恋愛とはまたちょっと違う感じがした 先生もディズニーへ行ったりして女性の願望をきちんと受け止めて真面目に付き合っていた 最後は先生が亡くなった描写が息子からの生前はお世話になりました 先生死んじゃったけど2人は多分いい恋をしたと思う

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センセイの鞄

センセイの鞄

川上弘美

都と凌は姉弟、パパとママも腹違いの兄妹 ママは本当でパパは違う。 本当のパパはたけしさんという複雑な家族。 でもそこで揉めることもなくママは亡くなりサリン事件後姉弟で実家に住む。 「水声」とは水の流れる音 この小説は水が流れる様に幻想的というか静かに姉弟で身体を重ね愛し合う話。 近親相姦という凄い展開になってえっ?と思ったが水に流されるように抵抗無く行き着いた2人を何だか普通の出来事の様に思わせる不思議な小説だった。

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水声

水声

川上 弘美

久々に一気に読んだ作品 専業主婦が旅行と掃除を兼ねた会社に働き出す そこの女社長の過去と専業主婦の現在の葛藤が行ったり来たりして話が進むのは場面が変わって面白い 森絵都のあとがきのを読んで始めて気が付いた会社名「プラチナプラネット」これは社長が高校生の時に約束した友達と関係があった!あとがき読んで良かった

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対岸の彼女

対岸の彼女

角田 光代

70代の自立した女性と50代の地位も名誉も見た目も素敵な男性との恋 何だか主人公が岸惠子に見えてしまうもしくは願望?みたいなお話しでした こんな男性との恋あるかいって思ったりもするけど最後は潔かったので気持ちよく読めたかな

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わりなき恋

わりなき恋

岸恵子

怪我をしたストリッパーが小屋を離れて札幌で2人のダンサーとバーテンダーとでお店を開くが結局2年後ストリッパーとして復活する

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裸の華

裸の華

桜木紫乃

全く知識がなく続編の「星を編む」から読んでしまったのでその後の話は知っていたにも関わらず、若かりし頃の櫂と暁海がこんなにも苦しみや悲しみ又フレッシュな青春があった 「汝星のごとく」はこの二人の話が軸になり、「星を編む」はこの二人を取り巻く外野だった人達の其々の話 この2部構想で其々の人生が描かれていて面白い 才能があっても苦労が多い櫂、皆が幸せなことばかりではないけどこれは現実でもそう でもそれぞれ納得して前に進んで行く姿に元気を貰った

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汝、星のごとく

汝、星のごとく

凪良 ゆう

競馬の馬の生産者や調教師やオーナー こんなふうにして競馬の馬が出来上がっていくのかと思った 怪我や引退の馬が馬肉になる現実

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銀色のステイヤー

銀色のステイヤー

河崎 秋子

第三部に分かれていて短編かと思いきや全てが繋がっていくという好きなパターン 人が沢山出てきて訳が分からなくなるがそれぞれの人がどんな気持ちなのか登場人物ごとに描かれていてそれぞれに共感出来た

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星を編む

星を編む

凪良 ゆう

山に住む猟師の話。嫌な街に下りては物好きな良家に狩猟で捕った物を売りに行く そこの家の目が見えない良家の旦那の子供をはらんだ陽子と山に住み自分の子供も孕ませ最後は陽子に殺されて死ぬ 明治の時代の変わり目で自然と文明とを行き交う猟師熊爪、熊との戦いや一緒に過ごす犬、そして人間たちの生死。 陽子に殺されても納得して死んでいく熊爪 最後は文明社会の人間たちも戦争や病気で死んでいくのだが熊爪の死は自然の山で起きている獣たちと同じ様に感じる 陽子は何故熊爪を殺したのかはっきり分からなかったが面白くて一気に読み終えた

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ともぐい

ともぐい

河崎 秋子

写実画家が兄の犯罪に巻き込まれ誘拐された男の子と生活する 大切に育てて男の子も同じ写実画家になる

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存在のすべてを

存在のすべてを

塩田武士

最後の締めで 「ここまで言わないと分からないのか!」 ではなく「ここまで言わないと分からないこともある」 メモった!

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アンガーマネジメント

アンガーマネジメント

戸田 久実

読み応えアリ 平資盛の妾、建礼門院右京大夫 平家栄華衰退を共にする 女性目線で目まぐるしく変わる時代を見て平安時代の人がリアルに感じた

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建礼門院右京大夫

建礼門院右京大夫

大原富枝

恋愛がしたいと旦那に離婚を切り出されたマリエ。 離婚後にお見合いをしたり年下の男の人と付き合ったりして心が揺れ動く様子は面白かった。 最後は年下の彼氏にお見合いがバレて別れそうになったりするが上手くいく予感 地震もあり時代に反映している

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マリエ

マリエ

千早 茜

朝日新聞の書評で見つけた作品 長編作品で主人公の花は水商売の母親からネグレクトで育ち当時大人の黄美子達と共同生活をする。闇世界で出し子がこんな感じで仕事をしていくのかと思った。 花の心の動きが苦しいが最後の夕焼けのシーンで希望が持てた

ネタバレを読む

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黄色い家

黄色い家

川上未映子

本屋大賞作品 滋賀県民にとっては楽しいだろう 帯には滋賀県出身の人達が書いていた スッキリと読める痛快な作品

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成瀬は天下を取りにいく

成瀬は天下を取りにいく

宮島 未奈

豊饒の海を読んでから三島由紀夫の素晴らしい文章に感動した その豊饒の海(4部作)が最後の作品だったことも考え深い 切腹と介錯も生々しく、三島由紀夫の夫人は良く出来た人と描かれていた

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三島由紀夫は何を遺したか

三島由紀夫は何を遺したか

櫻井 秀勲

ヤクザの親分を誘拐して金を巻き上げようとするが仲間のケンが捕まり人質交換に 最後の空港での心の変化がスッキリした!

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迅雷

迅雷

黒川 博行