
レビュー (11件)
読み応え抜群!圧巻の情景描写もさることながら、特に後半は感情を揺さぶられまくりで、昂り抑えきれず涙。これ程読み終わるのが惜しいと思った作品は久しぶりだった。 美術業界に渦巻く闇等もかなり深掘りされており興味深く読んだ。映画化、早くも楽しみだ。
家族の形、存在とは。 誘拐事件を通じてつながる愛の形の物語、たくさんの人と関わり合いながら育ってきたひとりの少年はいま何をしているのか? 家族のことを大切に思って、対象の本質を肉眼で見つめ、そしてそれを写し出すという手法、どう写っているのか、水を描くのではなく、見えているままひとつずつ描いていくことでいつのまにか水があるように見える。 「いつか、広いアトリエで一緒に描きたいね」 「世界から存在が失われていくとき、必ず写実の絵が求められる。それは絵の話だけじゃなくて、考え方、生き方の問題だから」 「私はきちんと『人間』を書きたい。仮に誘拐に加担したとしても、、、、人には事情がある、と」取材対象者の目を見て言った 「ちょっと散歩がてらに、、、粗品でもどうかと思って」
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情景や取材の話が長くその割に事件の全貌が全く見えないまま八割くらい頑張って読み進んで退屈に思えてたのですが最後の2割くらいで号泣でした。 自分が人の親だからかもしれませんが涙なしでは読めませんでした。 お母さんと再会できてよかった。
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11/17読み終わり。長編で読み応えあり。誘拐された子供がきちんと育てられ、無事に帰ってきた。未解決のまま時効を迎えたが、空白の3年間で何があったのか誰がどのような目的で育てたのかを新聞記者が究明するというもの。男の子は画家になっていたが、それは育ての親が4歳の亮の才能を見抜いていたため。愛情持って育てていた画家夫婦が亮と離れ祖父母の元に返すところは悲しかった、