作品紹介・あらすじ
1996年、わたしと弟の陵はこの家に二人で戻ってきた。ママが死んだ部屋と、手をふれてはならないと決めて南京錠をかけた部屋のある古い家に。夢に現われたママに、わたしは呼びかける。「ママはどうしてパパと暮らしていたの」-愛と人生の最も謎めいた部分に迫る静謐な長編。読売文学賞受賞作。
感想・レビュー (1件)
都と凌は姉弟、パパとママも腹違いの兄妹 ママは本当でパパは違う。 本当のパパはたけしさんという複雑な家族。 でもそこで揉めることもなくママは亡くなりサリン事件後姉弟で実家に住む。 「水声」とは水の流れる音 この小説は水が流れる様に幻想的というか静かに姉弟で身体を重ね愛し合う話。 近親相姦という凄い展開になってえっ?と思ったが水に流されるように抵抗無く行き着いた2人を何だか普通の出来事の様に思わせる不思議な小説だった。