すだれ
レビュー
個人的には「1941年のモーゼル」が一番面白かった。 表題作のトリックは途中でわかってにやり。
神の光
北山猛邦
本棚登録:5人
思いのほかガッツリした恋愛小説。 主人公と同じくアラフィフの読者としては、生身の女性の恋愛小説として面白く読んだ。二十代の読者が読むと、また違う感想になりそう。 鎌倉という舞台も魅力。 中国茶を飲みたくなる小説だった。
鎌倉茶藝館
伊吹有喜
本棚登録:59人
物語としては新しい動きがない印象。 河鍋狂斎やおまき、土方歳三、中沢琴、ヘボンなど、これまで登場した懐かしい面々が再登場し、これまでの話をおさらいしているような感じである。 次の巻で大きく話が展開するか。期待したい。
お勝手のあん(13)
柴田よしき
本棚登録:0人
嫌味のない、ほっこりするミステリ。 稲荷神、弁財天、それぞれの眷属である狐、白蛇も個性豊かで、掛け合いも楽しい。 作者はこれがデビュー作らしいが、非常に筆力のある作家だと思う。 続編もあるかな?今後に期待。
お稲荷さまの謎解き帖
朝水想
本棚登録:0人
朝ドラで話題の大関和の物語。 矢嶋楫子がここでも出てくるのかと驚く。 おそらく資料の少なさによるのだろうが、著者が鈴木雅の人となりを掴みかねているような感じがした。
明治のナイチンゲール 大関和物語
田中ひかる
本棚登録:0人
ようやく場が温まってきた第2巻。 うーん、ちょっと登場人物が饒舌すぎるかなあ。 作者の頭のなかではこれくらい喋っているのかもしれないが、読んでいて少し疲れる。もう少し切り取っても良いのでは。
NO.6[ナンバーシックス]再会#2
あさのあつこ/toi8
本棚登録:7人
どうして棋士の生き様というのはかくも面白いのか。 羽生善治という、将棋界の巨星を中心に据えたノンフィクション。 棋士にとっては屈辱のA級落ちのシーンから書き出すところに、筆者の並々ならぬ羽生善治への傾倒ぶりを感じる。天才はどこまでも天才であるはずだという確信と言おうか、A級落ち=引退という道を選んだ数多の棋士たちとは違う視座を持っているはずだという信頼感と言おうか。 章を読み進めるにつれ、時代を変えた将棋指し羽生善治の大きさが迫ってくる。 棋士の生き様には興味があるが、将棋のルールはさっぱりという素人にも優しい一冊。 谷川浩司の章は、既に知られたエピソードが多かったものの、ファンにはぐっとくる内容だった。谷川先生、素敵です!
いまだ成らず 羽生善治の譜
鈴木忠平
本棚登録:0人
非常にシリアスな時代小説。 ご門跡に焦点をあてた小説は珍しい。 ただ、比叡山を舞台にしながら、信仰的なことに全く触れないというのは、却って不自然な気がする
白鷺立つ
住田祐
本棚登録:8人
硬派なミステリと思って読み始めたが、途中でファンタジー要素が入ってきてびっくりした。しかし、読ませる。 青吾と沙都子のバディぶりも良いし、謎解きの着地点も申し分ない。 物語のエピローグ。沙都子への青吾の言葉に熱いものがこみあげる。そのあとに続くシーンには泣きそうになった。 良い小説だった。
アフター・ユー
一穂ミチ
本棚登録:15人
大阪聖地巡礼本になること間違いなしな一冊。 この本に登場する全員が、何かに躓いたり、鬱屈したり、くよくよ悩んだりしているのだが、それらをひっくるめてなんだか人間が愛おしくなる。 ミナミと言えば、梅田を中心にしたキタに比べると、猥雑でごちゃごちゃしていて忙しない、一種独特の雰囲気のエリア。 個人的にも馴染みのあるミナミだが、この特異な空気感は、明日を夢見る多くの芸人を抱えている土地ならではのものだったのだと、今更ながら気付かされた。 短編を積み重ねた先にある、最後の「ミナミの春、万国の春」。痺れました。 カサブランカの二人、かっこいい!
ミナミの春
遠田潤子
本棚登録:0人
熟練の腕が光る、さすがの短編集。 読者が「えっ」と思うような仕掛けが随所にあって、短編小説の醍醐味が味わえる。 唯川恵の描く女性の生身感が好きだと改めて思った。
みちづれの猫
唯川恵
本棚登録:0人
読みごたえのある骨太ファンタジー。 最後まで緊張感のある展開だった。 決着の付け方が、なんともこの作者らしい。 後日談はもう少し引っ張ってくれて良いのよ。
ハヤディール戀記(れんき)(下)(仮)
町田そのこ
本棚登録:2人
ミステリ要素の強い王道ファンタジー。 核となる事件が起こった日を軸にして、過去と現在、未来が交錯するように描かれる。 それでも読みやすく、じわじわと謎が解けていくカタルシスがたまらない。 町田そのこ、さすがのクオリティ。
ハヤディール戀記(れんき)(上)(仮)
町田そのこ
本棚登録:2人
さくさく読める短編集。 ものすごく面白いかというと微妙だが、これはあかん、というものも一つもない。 このあたりが宮部みゆきの強さだろう。
新しい花が咲く
宮部みゆき
本棚登録:1人
傑作ミステリ。 頁数は多いが、話の展開はスピーディでテンポも良い。
百年の時効
伏尾美紀
本棚登録:7人
確かに意外性のあるオチではあったけど、その前提となる設定にちょっと無理やり感がある。
探偵小石は恋しない
森バジル
本棚登録:20人
尼崎のアパートで孤独死した、名前も定かでない一人の女性の人生を掘り起こしたノンフィクション。 こんなにも自分の痕跡を消して生きていけるものなのかと驚いた。 おそらく、彼女の人生には何か深い闇があるのだろうが、今となっては知る術もない。真摯な内容だが、取材期間の短さはいかんともしがたく、新聞記者発のノンフィクションの限界も感じる。
ある行旅死亡人の物語
武田惇志/伊藤亜衣
本棚登録:0人
じゅえるーーー! これまで新キャラが投入されることはあれど、レギュラー陣が消えることがなかったために、思いっきり取り乱してしまった。 いや、しかし私には見える。門司港に戻ってくる彼女の姿が。 今回はいつもよりシリアス度が高いので、読者の反応は分かれるかもしれない。個人的には、店長の過去はミステリアスなままでも良かった。 それにしてもツギの特殊能力がすごい。
ネタバレを読む
コンビニ兄弟5
町田そのこ
本棚登録:6人
嶋津さんの書く女性は、どこか狡かったり、だらしがなかったりするのだが、その欠点があるからこそ生きている感じがする。 カフェーの女給が主人公の小説かと思いきや、各登場人物の女給時代は結構短い。女給をしていた女性がどういう人生を送ったがこの小説のミソである。時代としては昭和元年前後から昭和25年まで、実に四半世紀に亘る。 東京の下町史として読んでも面白い。
カフェーの帰り道
嶋津輝
本棚登録:0人
きれいごとではない、人生のしんどさを描かせたら町田そのこは本当に上手い。 中学生時代、ある秘密を共有することになった幸恵と隆之を起点に、次々に主人公を交代させながら、三十余年に亘って物語は展開する。 明るい物語ではなかったけれど、不思議と暗い小説という印象はない。 最後のシーンは特に良い。
蛍たちの祈り
町田そのこ
本棚登録:86人