作品紹介・あらすじ
本屋大賞作家の新境地となるサスペンス巨編
声なき声が届くなら、今度こそ記者を諦めない。
『52ヘルツのクジラたち』で2021年本屋大賞を受賞後、『星を掬う』『宙ごはん』で同賞に3年連続ノミネート。人間ドラマを中心に執筆してきた町田そのこさん、初のサスペンス巨編!
北九州市の高蔵山で一部が白骨化した遺体が発見された。地元のタウン誌でライターとして働く飯塚みちるは、元上司で週刊誌編集者の堂...
感想・レビュー (5件)
面白かったです。 いろんな社会問題にふれている話なのですが、なんかみんな「綺麗」に書かれている気がしました…。うまく言えないのですが、擦れてないというか…語りがうますぎるというか。(小説だから当たり前かもですが) 井口さんがいい人なのだけどどんな人間なのかがうまく想像できなかったです。(性同一性障害を抱えて、親の介護で長いこと社会に出れなかった背景があるけれど、そう感じさせないところとか)
過去の傷を抱えたまま地元で記者をする主人公、身元不明の遺体を調べるなか、同級生が関わる殺人事件を追うことに…加害者、被害者、その家族、罪を抱える全ての人を丁寧に描いた感動サスペンス。
ミステリ小説だが、単なる謎解きに終わらないのが町田そのこらしい。 主人公の同級生である吉永や、アパート経営をしている長野など、物語の本筋にはそこまで関与しない脇役の言葉が、物語を血肉の通ったものにしている。 最後の後日談の、主人公や井口が素敵。
誰でもなく自分を深く愛し守る。誰でもなく。 トランスジェンダー、DV、女性軽視、親と子のねじれ、、、52Hzのクジラと重なるところも感じた。 強くギラギラしたものが町田そのこさんの本だな、と思った。

