作品紹介・あらすじ
震災さえなければ、この人生は違ったのだろうか? 大震災直後に殺人を犯し、死刑を覚悟しながらもある人物を探すため姿を消した青年。自らの家族も被災した一人の刑事が、執念の捜査で容疑者に迫る。壊れた道、選べなかった人生ーー混沌とした被災地で繰り広げられる逃亡劇! 『孤狼の血』『盤上の向日葵』の著者が地元・東北を舞台に描く震災クライムサスペンス。
感想・レビュー (4件)
作者の新たな代表作になること間違いなしのサスペンス小説。 震災を始め、人の力ではどうしようもないものに、抗いもがき続けた真柴と陣内。彼らの闘いから目が離せず、気づけば一気読みしてしまっていた。 最後が何とも言えないが、幸せな読書経験だった。 それにしても、直人がいて良かった。彼の存在にほっとする。
6/19読み終わり。切ない〜。不幸すぎるよ真柴亮。新聞で岩手出身の柚木さんだから書ける震災のことという記事があって、すぐに図書館に予約。やっと読めた。ちょっとした歯車のズレで、全ての事態が悪い方に行ってしまって、最後の最後まで。両親は離婚、母も2歳の時に病死、祖父もその後死に、養護施設で過ごす。大人になってからも先輩のせいで、不幸一直線…、でも、お父さんの真意が分かって少しは救われたのかなー。亮に懐く直人もたまらなかった。
悲し過ぎる。
