作品紹介・あらすじ
今日が、雨でよかったーー時を超え、かたちを変えて巡る、“つながり”と再生の物語。
ビルの取り壊しに伴うリフォームジュエリー会社の廃業を起点に時間をさかのぼりながら、物から物へ、人から人へと、30年の月日のなかで巡る想いと“つながり”、そして新たなはじまりを描く、寺地はるな(2023年本屋大賞9位)の真骨頂が光る、感動長篇。
出会い、卒業、就職、結婚、親子、別れ……。中学の卒業制作づくりで出会った...
感想・レビュー (1件)
二十年に亘る男女四人の友情を描いた小説。 グループで仲が良いわけでもなく、お互いがそれぞれ緩やかにつながり、べたべたせず、かといって淡白なわけでもない。 その関係性がなんだか心地よかった。 物語自体はさほど起伏がないが、登場人物の雑談がうまい作家さんなので、こんなふうに「しゃべる」人が多い物語だと読んでいて楽しい。 最後の雨のシーンは文句なく美しい。