匿名ユーザー

2025年11月6日

カンザキイオリの『 親愛なるあなたへ』を読み終わりました。 最初はあまり食指が動かず「 うーん」と思っていたのですが、1年生の夏の最後あたりに春樹が「 自分の作品をねじ曲げられるのが気持ち悪い」と吐露するところから背中がゾクッとしました。人間そのものにも当てはまる気がして。人間ってやはり感情で動く動物なのだなと。 雪の文化祭のバンド名のところで「 ん?」と思って、そこからは怒涛の答え合わせ。正直なかなか止められなかったです。父親が実は悪い人で、その人を殺したのをみんなで隠すっていうのはなんとなくありそうな設定だな、と思ったけど、ここの時空の歪みは面白かったですね。この前読んだ『 かがみの孤城』( 読んだ?読んでなかったらちょっとネタバレごめん)も同じような仕掛けで、面白かったです。話の中核とは少しずれるけど、結城が好きだった人についてはかなり衝撃的な話のはずなのにさらっと流れてしまったり、ゆきが最後どうなったか分からなかったり、なんかスピンオフとかいっぱい書けそうなくらい散らばっているなぁと思いました。 まだ途中な時に「全然面白いところにたどり着けない」って言ってごめんね笑 ちゃんと読んでから感想言うね笑

親愛なるあなたへ

親愛なるあなたへ

カンザキイオリ

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