
レビュー (16件)
読み終わったあと、すごくいいタイトルだなぁ…と感じました。 「川のほとりに立つ者は、水底に沈む石の数を知り得ない」 当事者でないとその人の想いや苦しみはわからない。 つい自分のものさしで人を測ってイライラしたり、この人ちょっと…と思ってしまいそうになるけれど、そんな私の考え方に警鐘を鳴らしてくれるような物語でした。 主人公が、彼氏と友達との一連の事件を経て、考え方が変わっていく所が素敵で。 私も主人公のように相手の過去や特性を慮れるような心を持てたらいいな…と思います。
2日で読破した作品。 物事や人の見方考え方は多種多様で、自分の当たり前や~すべきに当てはめてしまうと、思考が狭くなって、相手を思ったりその立場で考えられなくなってしまうことを改めて気を付けたいと思った。 純粋に相手を思いやる人がいる一方で、それを自分のために利用する人もいる。 はたから見れば利用する人が悪い…だけど、そうせざるを得なかった環境や事情があったりと、ただ悪い人と決めつけられるような単純なものではないことを忘れがち。 安易に自分の型にはめて、決めつけたり、同情したりするのは違う。 正義がいつも正しい訳ではない。 正義という名の正論を振りかざすことで相手を追い込んだり、傷つけてしまうこともある。
発達障害、ディスレクシア、ADHD、境遇のせいで傷ついて屈折している人 そういう人に手を差し伸べて心を開き感謝される事を望むのが罪 それはその人自身が決める事 相手の態度に憤慨するのは最初から手を出さない事よりも卑しい 川のほとりに立つものは川底に色々な石がある事を知っている 自分もふり返るべき事である
ネタバレを読む
相手の一部を見ただけでカテゴライズする事への危険性、立ち止まり心に寄り添う必要性を考えさせられた。 人付き合いはお互いを知ることで育成していく、オーナーが言った「育成ゲーム」みたいなものだなと思う。 常に想像力を働かせられる人間でありたい。