ありがとう父さん
レビュー
野村監督と江本さんの関係性が伝わる熱い著書であった。 私も大切な心得を発見できた。 一喜一憂し、感情を露わにすることはしてはいけない。 優勢の時はガッツポーズを繰り出し、劣勢に追い詰められたときにはどんよりした顔をする。 感情を露わにするのは自分に自信がない証拠。 そこは私も思い当たる節があるので常に頭に入れておきたい。

野村克也解体新書 完全版
江本孟紀
誰かといる時の分人が好き、という考え方は、必ず一度、他者を経由している。それこそ自分を愛するための、他者の存在が不可欠だという、その逆説こそが、分人主義の自己肯定の最も重要な点である。 コミュニケーションでどうしても上手くいかないことがあるとき、このような捉え方ができれば相手と通じ合える気がした。

私とは何かーー「個人」から「分人」へ
平野 啓一郎
甲斐は会社員をしながら箱根駅伝の新監督になった異色の監督。 ビジネスにも通ずる言葉は発したりもするので私の胸にも突き刺さることを言ってくれる。 例えば、いい加減な練習をしている選手に 「いい加減な練習をするぐらいなら、最初からやめておけ。時間のムダだ。世の中に出れば、自分の意に沿わないことはいくらでもある。そんなときら君等は気に入らないからといって手抜きをするのか。もし不満なら、納得できるように相手と話し合え。そんな努力もしないで、ただ陰で不満を口にして手を抜く。それでいいのか。そんな奴は、世の中から信用もされなければ、相手にもされない」
ネタバレを読む

俺たちの箱根駅伝 上
池井戸 潤
松島では芭蕉はあまりの絶景に絶句してしまい、句を作らなかったとは… 「松島やああ松島や松島や」は近代に作られた観光用のコピーで芭蕉とは全く無縁の駄句だったこともこの著書を読んで初めて知りました。

おくのほそ道(全) ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
松尾 芭蕉/角川書店
①忘却はプラスに働く 記憶はありのまま年をとることができない。年とともに変化、変貌するその時の作用が忘却。 ②記憶は、それを抑制するマイナスの作用を持っているのかもしれない 。記憶は年を取ると、忘却によって変化し、多くのものは早々と消滅する。

忘却の整理学
外山 滋比古
職場でも昔より効率的になってるはずなのに仕事量が減らないという矛盾が垣間見える時がある。 現代は法律や制度が整備され、戦前に比べて労働環境は改善されているはずなのに、文化的趣味を享受する時間が取れない、という嘆きは寧ろ強まっているように感じる。 なぜそのようなことが起こっているのかを労働と読書の歴史を紐解いてくれる。

なぜ働いていると本が読めなくなるのか
三宅 香帆
普段の生活で常になぜなぜって考えることが大切 例えばなぜ電気の周波数は東日本は50Hzで西日本は60Hzなのか? →東日本と西日本で別々の会社が電力事業を始めた際、異なる国の発電機を採用した。それが後に広がったため →なぜ別の会社が事業を始めたのか? なぜオーストラリアの首都はキャンベラなのか? →シドニーとメルボルンが首都の座を争い、その結果中間地点にあるキャンベラに首都を置くことになった →なぜシドニーとメルボルンが争ったのか? なぜを1回で終わらせずに、さらに繰り返していくことにより、テーマによっては単なる事実という「点」が、因果関係という「線」になっていく可能性もいくらでもある。こうした因果関係の線は他の世界でも同様の事例があったときに応用が利くようになり自分の潜在的な考え方も深くなっていく。

Why型思考トレーニング
細谷 功
旅の目的はボーっとすること。 のどかな時間が流れている。一方、スマホに目を向けている学生たち。ゲームをやったり、友達と連絡を取ったり、誰かのランチ画像を見ていることが想像できる。 でもいつか、答えはその小さな窓の中ではなく、車窓の中にあることに気づくかもしれません。 私も、ハッと気付かされた。

スマホを置いて旅したら
ふかわ りょう