ぺろり

ぺろり

12件のレビュー

レビュー

この本を読むには自分はちょっと若かったかも。 でも受験という競争社会から抜け出した後の自分に刺さる言葉もあった。

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あやうく一生懸命生きるところだった

あやうく一生懸命生きるところだった

ハ・ワン/岡崎 暢子

樺太のアイヌや、植民地にされたポーランドで生まれた、故郷が二つある二人のW主人公の話。 史実に基づいたフィクションなので、1900年前後の歴史に詳しい人はより楽しめると思う。戦争の勝ち負けや植民地支配など、教科書で文字面だけ知っていることでも、そこに住んでいる人々の暮らしやアイデンティティについては考えてこなかったから、その類の心情描写があると心が痛んだ。 読み物としては、耳慣れない現地の地名などが出てくるので時間はかかったが、場面や時間軸が変わっても登場人物同士の繋がりが感じられて熱かった。

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熱源

熱源

川越 宗一

なるほどなあと思った。 無理して居心地の悪いグループにいるより1人でいる、ということに抵抗がなくなるかも。

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「空気」を読んでも従わない

「空気」を読んでも従わない

鴻上 尚史

とても興味深かった。 言葉というものはデジタルであり、多くの要素を捨てているから不完全で。言葉を受け取った側はその行間を好きなだけ埋めてしまえるから、言葉を発した側の意図が100%伝わることはない、というのがなるほど感じた。 人と話す時も、SNSで発信する際も、言葉にしている時点で自分の思考が完全には相手に伝わらないことを意識していきたいと思えた。

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文庫版 地獄の楽しみ方

文庫版 地獄の楽しみ方

京極 夏彦

読みにくいけど、「」がなくて誰がしゃべったのか考えなきゃいけないけど、展開が面白くてはやく読みたいと思える本だった。 現実に起こり得ないことのに、「そうなるだろうな」と想像できることを緻密に書いていて素晴らしい。

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白の闇

白の闇

ジョゼー・サラマーゴ/雨沢泰

月や雪などの自然とともに広がる人情物語の短編集。 短編集ゆえ、もっとこの先の展開が知りたい、となるように、どうなったのかが読者の想像に任せられてしまうが、そう思わされてしまうことが著者の技なのだと思う。 広大な自然と相反する、小さな人間たちの小さなお話。

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月まで三キロ

月まで三キロ

伊与原 新

現代で看護師として生活している主人公が、過去に従軍看護師として戦地に赴いていた現在の患者として、戦時中にタイムスリップ(?)する話。 状況は複雑だが、読むとわかりやすいので読みやすい。 戦時中の物語としては、爽やかな終わり方だと思う。

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晴れたらいいね

晴れたらいいね

藤岡陽子

これを読むと工科大学楽しそう〜!となる。 男たちの青春って女の子のとは違った良さがあって、混ざりたいけど混ざったら別物になってしまう特別感がまた憧れを強くするんだと思う。

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キケン

キケン

有川 浩

最終的にはハッピーエンドだけど、主人公の果南の言動と行動がよくわからなくて、少しイライラした。 軽くサッと読める。

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8分音符のプレリュード

8分音符のプレリュード

松本祐子

現実にはあるはずのない、でも少し有り得そうなお話が3個収録されている短編集。 それぞれのお話が、心があたたかくなる効果をもっている。

1
優しい音楽

優しい音楽

瀬尾まいこ

おもしろい文体で書かれていて、軽く読める。が、最後うまくまとめられているような感じがして、実は全然回収されていないのがモヤッとした。

1
店長がバカすぎて

店長がバカすぎて

早見和真

情景描写と比喩が丁寧で、目の前に風景が広がるよう。 最初の方は少しくどいかな、と思ったが、最初さえ越えればそれほど気にならなかった。 「才能」がなくて、それに縛られているのが人間らしくて共感できて、時々読むのが辛かった。

2
羊と鋼の森

羊と鋼の森

宮下 奈都