作品紹介・あらすじ
問題を起こし家裁に送られてきた少年を一定期間預かる制度ーー補導委託の引受を突然申し出た父・孝雄。南部鉄器の職人としては一目置いているが、仕事一筋で決して良い親とは言えなかった父の思いもよらない行動に戸惑う悟。納得いかぬまま迎え入れることになった少年と工房で共に働き、同じ屋根の下で暮らすうちに、悟の心にも少しずつ変化が訪れて……。家族だからこそ、届かない想いと語られない過去がある。岩手・盛岡を舞台に...
感想・レビュー (9件)
良かった🫡
7/3読み終わり。まぁこんなもんか、というのが正直な感想。南部鉄器の親方職人である父が、家族に相談もせず補導委託を引き受け、突然16歳の少年がやって来る。なんとなく煮え切らない息子・悟も嫌だし口の悪い健司も嫌だしって感じで。柚月裕子さんの久しぶりの新作で、期待してただけにちょっぴり残念。、
南部鉄器工房を営む親子と補導委託でやってきた少年とその両親。彼らを通じて親子、家族のあり方を感動的に描かれる。いい人ばかりで気持ちがよかったし、涙が出て仕方のない物語でした。
こんな世界がある?
実に面白い。どんどん読み進んでいく。悟と孝雄の親子関係、南部鉄器の会社清嘉の従業員、健司や八重樫の春斗に対する愛情、どれも素晴らしく良く描けてる。知らなかった補導委託の話も考えさせられる。春斗の親に対する心情を語るシーン、審判の際の孝雄の話に感動する。
読みごたえのある、良い小説だった。 この作者の「盛岡もの」は外れがない。 親方はじめ、不器用だけど善人揃いな清嘉の男衆が愛おしい。 チャグチャグ馬コのシーンが特に印象的。チャグチャグ馬コが見に行きたくなる。
南部鉄器会社の孝雄と悟の父と息子それぞれの愛の形がもつれている。突然の孝雄から補導委託を受け入れを聞き反発する悟だが、受入れた16歳の春斗の父子関係もお互いの思いが噛み合わない
