作品紹介・あらすじ
第169回芥川賞受賞。
選考会沸騰の大問題作!
「本を読むたび背骨は曲がり肺を潰し喉に孔を穿ち歩いては頭をぶつけ、私の身体は生きるために壊れてきた。」
井沢釈華の背骨は、右肺を押し潰すかたちで極度に湾曲している。
両親が遺したグループホームの十畳の自室から釈華は、あらゆる言葉を送りだすーー。
感想・レビュー (13件)
重度障害者からみた健常者の姿、健常者への思いを、この作品を通してはじめて知った。真っ直ぐで強いメッセージが込められている作品。
よく分からなかった。
一読して感じたのは、重度障害者が抱くリアルな思い、強烈な魂の叫び。 健常者優先社会に対する不満や嫉妬、予想だにしない欲望から放たれる強力なエネルギーに終始圧倒された。障害者向け書籍のあり方についても熟考。 「生きるために衰える」という言葉が印象深い。
障がいのある方は、例えば背骨が曲がっている方は背骨が曲がっているという外見的特徴にしか考えが及ばなくて、それによって内蔵がおかしくなるとか、ずっとその姿勢なので本を読むのに苦労するとか、私はそういうことが全く想像できていませんでした。この本を読んで、障がいを待った方の生き方、考え方に少し触れた気がしました。 障がいを持つ方の生々しい生に触れた感じがしました。 主人公と同じ障がいを持つ作者にしか書けない、そして健常者が書いたらなんとなくタブー扱いされそうな、そんな作品と感じました。
2024.11 文横テーマ
日本では社会に障害者はいないことになっている、という 紙の本の読みにくさも気付かされる
ネタバレを読む
難しい...
ハンチバック、読了。 暗黙的にタブー視されている障がい者の性と生に対して『リアリズムとニヒリズム』が『皮肉と自虐』が『希望と諦感』が散りばめられ、行く宛のない生身の感情に思い切り殴られました。 授賞式で作者が語った「『ハンチバック』で復讐をするつもりでした。私に、怒り孕ませてくれてどうもありがとう。」に全てが込められている!
珍しく一気に読んでしまった。
さらりと 応援する意味でも 生きていることに感謝 労働できることにも感謝 生きてたらそれで丸儲け





