作品紹介・あらすじ
感想・レビュー (8件)
『新潮文庫の100冊』の対象本になっており、有名な作品ながら読んだことがなかったので、手に取りました。 高校生が持っていると『陽と陰』の感情を緻密に描かれており、読みながら自分の過去を思い出すことがしばしば💨 不朽の青春小説と呼ばれるに相応しい１冊でした。
10年くらい前に読んだが、機会があって再読！ 朝の８時から翌朝の８時まで80km歩き通す、北高の伝統行事〈歩行祭〉 ２人の主人公を軸に、高校生活最後のイベントが繰り広げられる！爽やかな青春物語(^O^) 前回読んだときより、脳内で鮮明にイメージ化される（笑） #新潮文庫の100冊
青春！ この話がもとで、部活のメンバーと室戸完歩にもチャレンジできた！
同じ進学校に通う 父が同じ兄妹(母は違う人) 同じ3年生 修学旅行がわりの歩行祭(夜通し歩く祭) での出来事 お互い関わりを持たない様に 学校生活を送っていた2人が (周りの人は好きあっている？ 付き合っている？と思っている) 歩行祭で接触し..話が進む ずっと歩きながら普段は忘れている 奥深くの感情が浮かび上がってきて 考えて..気づいて..理解していく感じ (体を動かしているので辛い筋肉痛の様な痛みも増しながら) 高三の頃 期間限定 の感情で 恋愛..将来..そういう振り返ると こうだったなぁというものが色々出てきた 「時間という感覚は不思議だ 後で振り返ると一瞬なのに その時はこんなにも長い」 これが頭に残った 「おそらく何年も先になって やはり同じように呟くのだ なぜ振り返った時には一瞬なのだろう」 全くその通り アンナの弟が無邪気に 全てをバラしてしまうところが面白かった
ネタバレを読む
ひたすらに歩く高校生。その中での心情の変化、出来事による変化が面白い
恩田さんの緻密な情景描写は流れに乗るのに少し時間がかかったけど、波に乗ったらするすると読み進めてしまった！それぞれのキャラクターの心の動きが繊細かつ鮮明に描かれていた。順弥のキャラクターが良かった。
ただひたすら歩く。それだけ。それだけを通して各々のストーリーが重なりあい絡み合いほぐれていく。高校生特有の胸がくすぐられるような関係性や、固いわだかまりをほどく難しさ、ひたすらに歩きつづけた極限状態でしか決してみることのできない風景、感じることのできない感情の高ぶりそういったものが細やかに描かれている。
恋愛小説でもなく、青春時代に感じる鮮やかで不安定な揺らぐ気持ちを鮮明に描いていた。