人間標本

人間標本

湊かなえ
KADOKAWA (2023年12月13日発売)
ISBN:9784041142233
本棚登録:188

作品紹介・あらすじ

蝶が恋しい。蝶のことだけを考えながら生きていきたい。蝶の目に映る世界を欲した私は、ある日天啓を受ける。あの美しい少年たちは蝶なのだ。その輝きは標本になっても色あせることはない。五体目の標本が完成した時には大きな達成感を得たが、再び飢餓感が膨れ上がる。今こそ最高傑作を完成させるべきだ。果たしてそれは誰の標本か。--幼い時からその成長を目に焼き付けてきた息子の姿もまた、蝶として私の目に映ったのだった。...

感想・レビュー (5件)

二転三転と犯人がわかっていって面白かった。描写も美しい

湊かなえの作品はだんだん過激な内容になっているように思う。とにかく衝撃的な内容だった。ラストは二重三重の展開だった。

読み進めるうちに話が二転三転し、登場人物の印象がどんどん変わっていくのが面白いです。 先生の至に対する気持ちと至のお父さんに対する気持ちを考えたら涙が止まりませんでした…。 先生は特に息子を信じてあげられずに手にかけてしまったと考えると…どれだけの罪悪感に苛まれるんだろう、と…。 至もお父さんを尊敬していて、信頼していて、その上で最後の絵に「標本にしてください」と遺したと考えると切なくて切なくて…。 誰もが被害者で、そして、残酷だけれど哀しい物語でした。

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途中感じた違和感が終盤やはり、と思いましたが最終的には予想を裏切られました。さすがイヤミスの女王だなと。

ミストを感じた

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