ごま
レビュー
アガサクリスティ好きならば読むべき一冊。 『そして誰もいなくなった』、『ねじれた家』、『蒼ざめた馬』などポアロやミス・マープルなどの探偵役が出ないミステリー。 終わり方が心理的にゾワゾワして怖い感じがまたよい!
終りなき夜に生れつく
アガサ・クリスティ/矢沢聖子
図書館で借りた本📕 図書館に予約して1年数ヶ月でようやく借りられた。 山奥に円錐の硝子で覆われている奇抜な建物、硝子の塔。建物の主に集められた様々な人達。推理作家、刑事、医者、探偵、雑誌編集者等。どう考えても何か起こるだろうと予測してしまう、そして案の定次々と殺人が起き、展開が二転三転していく。 木を隠すなら森の中に(例えがちょっと違うかな)…みたいな、予想打にしない、ありそうで無かった結末。 読み進めていくうちに、どんどん引き込まれていきあっという間に読んでしまった。 読みやすく人にオススメ出来る一冊。 面白かった!
硝子の塔の殺人
知念 実希人
昭和48年に発刊されたかなり古い作品。 読みやすい本ではあるが、途中意味がわからなくなって2回読んだ。 昭和から平成、令和と半世紀近く経っている本を手に取るのは、時代がかなり変わっているため正直覚悟!?が必要かなと感じた。(何回か改変されてる) というか何も知らずに読んでいた。 途中、親子電話や特にタバコのシーンは幾度となく出てくるのはかなり昭和感漂う。 今となってはこのトリックは物足りなさを感じるだろうが当時はかなり驚きがあっただろうと推測する。もっと若い頃に読んでいればよかった。 読み手側と時代にそぐわない背景は現在と比べてはいけない!し、その世界に入るべきだと読み終わってから思った。
模倣の殺意
中町信
映画でも観たが、かなり本の内容を忠実に描かれていてよかった。しかし、当然本の中ではかなりの細かな描写が一つ一つ想像でき、緊張感がリアルに感じられた。読後感は何とも切なさにしばらく呆然としていた事を思い出す。映画しか観ていない方には、機会があれば是非読んでもらえたらと思う。 もう一度読み返したい一冊。
容疑者Xの献身
東野 圭吾
内容に引き込まれてどんどん読み進めたが、読み終わったあと『で、結局何だかよくわからなかったな』と思った。野犬に襲われたところ、サヨコを託された加藤くんと同級生の小夜子の描写、秋にフラれた佐野三香子の放火などなど..伏線が回収されないままで何ともスッキリしない気持ちとなり、読み始めがよかっただけに残念に感じた。
六番目の小夜子
恩田陸
アガサクリスティの中でも好きの上位にある名作本。一番上の兄の葬儀後に末妹が「兄は殺されたのでは」と言った事が原因で話が展開していき、翌日末妹が殺害されてしまう。遺産を巡ってそれぞれの家族の関係性も怪しくなる。 ラストの様々な点が回収されていく様は圧巻で、犯人がとにかく衝撃的だった。 人にお勧めできる一冊❗
葬儀を終えて
アガサ・クリスティ/加島祥造
日本版のテレビドラマで放映されるのをきっかけに読み返した本。 莫大な大金持ちの一家であるボイントン家族。夫人は家族に対し全て監視し命令するが誰も反抗できない謎の家族。そのボイントン夫人が殺され、残された家族のアリバイが互いに誰かを庇い複雑にしていく、何とも切なさもあるが最後にはスッキリした読後感を味わった。 私の中では好きな終わり方でとても面白かった❗
死との約束
アガサ・クリスティー/高橋豊
アガサクリスティの代表作の一冊。 孤島に見知らぬ10人が集められる。一人一人訳ありの人物で過去に誰かを殺して!?いる。 その10人が一人ずつ殺されていき最後には.. 読みながら緊張がはしり、残り2,3人くらいのところでの恐怖感が半端ない!そして衝撃のラスト! 何度も読み返したくなる最高のミステリー❗
そして誰もいなくなった
アガサ・クリスティ/青木久恵
アガサクリスティの代表作。映画も何度もリメイクされておりその度に観てしまう作品。 なぜ殺したのかその背景が何とも悲劇である。犯人まさかの..(有名だね) ポアロは滅多にない解決方法で締めくくる。
オリエント急行殺人事件
アガサ・クリスティ
アガサクリスティの中で一番最初に読んだ本。読んだのは15年以上前だと思う(いつ頃読んだか覚えていない)が、ラストの衝撃は今でも覚えている。まさか..としばらく呆然としていた。切なさもあり、さすがアガサクリスティの代表作の一冊である。 何度も読み返したくなる一冊!
アクロイド殺人事件改版
アガサ・クリスティ/中村能三
BOOK・OFFで購入した📕 いくつかのサイトでどんでん返しの本で紹介されていたもの。 男性の横顔とネズミ。同じ絵なのだが、付属する絵によって見方が変わる。ネズミといわれたらネズミにしか見えないし、またその逆も然り。それが題名にもなっているラットマンである。 主人公亮の生立ちから、今現在の生活を過去と未来を交互に読み進めていく。 過去にあった家族の事故、現在起こったスタジオでの事故(事件)の詳細が主人公目線で明らかになっていく。人の思い込みによって、周りへの接し方が複雑に変化していき、勘違いが更に勘違いへとなっていく。 読み進めていくうちにどんどん引き込まれていき、二転三転するラストは衝撃的だった。 人の感情の取り方は様々で、勘違いや思い込みの怖さを思い知らされる一冊だと思う。まさに始めに書いたラットマンであり、題名と内容を賭けたものである。あっぱれだ!
ラットマン
道尾秀介
本屋で購入 眼球という異質な建物で起こる事件。閉じこめられた建物で次々と殺害されていく、まさにクローズドサークル。読み進めては図面を確認する、という想像をしにくい建物。 全般的に主人公が数学者の為、難しい用語が出てくるが、そこはスルーしながら読んでいった。かなり大がかりで大胆なトリックは、斬新で普通では考えにくい、建築家ならではのもの。ラストに犯罪の全貌がわかった時は圧巻!やはりどんでん返しは面白い👍
眼球堂の殺人 〜The Book〜
周木 律
BOOK・OFFで購入📕 同じ日が8日間繰り返されるという高校生の主人公となかなかクセのあるその家族等が、祖父が死んだ事で遺産をめぐるSF要素のある話。祖父がどうして死んだのか、誰が殺した!?のか、病死なのか、主人公が推理しながら原因、解決を探っていく。1日ずつ言動を変えていくがそれでも祖父が死んでしまう現象をどうにかして、祖父が死なず、誰も殺す事なく奮闘する様が何とも面白い。同じ日がループする現象や家族等の性格などの説明が若干長いかな、と感じた。最後のループがずれていた事は、えっ!となったが、読後感はよい感じで終われた。しばらくしてから読み返すと違った読後感を感じるかも、と思った。
ネタバレを読む
新装版 七回死んだ男
西澤 保彦
亡くなった夫の一樹を中心に、遺された嫁、義父との暮らし、今の恋人、お隣さん等との回想を交えながら今をどう生きていくかが描かれている。それぞれの思い出や人間模様を上手く一つ一つ丁寧に書き上げている。時に切なく泣けてくる..そんな物語。 人にオススメ出来る一冊!
昨夜のカレー、明日のパン
木皿泉
図書館で借りた本📕 どんでん返しのテーマでは必ずといっていいほどこの本は出てくる。 正直本を読んでワナワナしたのは初めてだった。途中から恐怖と気持ち悪さで一章ずつ手が止まり、本を閉じる。でも先が気になり結局あっという間に読んでしまった。 この本は「どんでん返し」というより、単に主人公の妄想がそのまま描かれているだけ。 トラウマまではいかないにしても、読後感はなんともいえない気持ち悪さが残るスッキリはしない。違った意味で心に残る本ではあるが人にお勧めは出来ないかな。
向日葵の咲かない夏
道尾 秀介
図書館で借りた本📕 500ページを越える長編もの。どんでん返し物に選ばれている事が多く是非読んでみたい作品だった。 二人の女子学生が首にハサミを刺され殺害された事件の犯人が三人目をまさに殺害しようとしていたら先に殺害されていて、被害者の発見者となる。この「わたし」たる犯人の視点から書かれている作品で、とても頭の切れる犯人ともう一人。警察では所轄の刑事と犯罪心理分析管のなんともコミカルでいて真髄をつく捜査。この「わたし」と刑事たちのやりとりが表の行動と実は裏でこう動いていたというストーリー展開が、読みやすくどんどん引き込まれていった。 ラストでは意味が分からず「どういう事?」となり、何度も前のページを読み返し確認し、謎解き最後は見事なものだった。 人にお勧めできる一冊!
ハサミ男
殊能 将之
2回目の読了。 とにかくトリックが凄い❗初めて読んだときの衝撃は今だに忘れられず、何年ぶりか手に取った。難しい本で決して読みやすくないが圧倒的トリックで読み進めていくうちにはまっていった。背景や描写が古い為出版当時に読みたかったと思う一冊。
占星術殺人事件 改訂完全版
島田 荘司