マーカスモンゴメリー

6件のレビュー

レビュー

アメリカ人夫妻(精神分析医の妻、ジャーナリストの夫)の共著です。母と娘の関係に特化した内容となっています。 娘を束縛しようとする母親 娘のことを自慢したい母親 過保護な母親 娘のすべてを詮索する母親 完璧主義の母親 現実から目をそむける母親 娘と張り合う母親 娘に罪悪感を抱かせる母親 これらのケースの解説がとても判りやすく書かれており、共感・腹落ちします。また各ケースの母親への対処法も書かれており参考にできるかもしれません。自分の母親との関係で悩んでいる方、自分が母親として娘への接し方に悩んでいる方にお薦めの一冊です。

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困った母親たち

困った母親たち

スーザン・サイモン・コーエン/エドワード・M.コーエン

3児の母そしてカウンセラーでもある著者は、自身が母親の顔色を伺いながら幼少期を過ごした経験をもっています。本書は母親と子供の関係に特化しており、自身の子育て体験やカウンセリング事例など具体的な記述が多く共感しやすく読みやすい一冊です。「母親に認められたい」と大人になっても無意識に思っている人(特に女性)は、ぜひ本書お勧めです。「親は親、子どもは子ども」という子育てをするポイントも書かれています。

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親毒なぜこんなに生きづらいのか

親毒なぜこんなに生きづらいのか

kokko

B 育児・教育ジャーナリストの著者が(おそらく)取材事例に多少の脚色を加えて書いた一冊です。受験期などに親が過度に勉強を強要する「教育虐待」に特化した内容となっています。子供への虐待は貧困家庭に多いと言われていましたが、教育虐待に関しては裕福な家庭に多いとの記述や「しつけと虐待の境目」についての記述などが印象に残りました。子供の学習方法でお悩みの方には参考になると思います。

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追いつめる親

追いつめる親

おおたとしまさ

A 著者は脳科学者であり、脳科学の領域からの見地も多く説得力があります。一方で「生まれる、という不条理」について考え抜いた記述があるのが特徴的です。 毒親とのタイトルですが、母と娘の関係についての記述が多いです。娘を妬む母親が調子に乗る娘を虐待するケースが少なくないようで、子育て中の母親の中には、子供の中に自分と似た面が認識されると嫌悪感を抱き憎悪の感情が湧いてくる人もいるようです。また子供に何でもやってあげる母親も毒親となるそうです。一方であまりにも母親の担う役割が多すぎて疲弊してしまっている現状を打破すべくテクノロジーを駆使して、親の心理的余裕を確保する社会インフラをつくるべき、とも言ってます。 脳内物質の分泌から母性と父性の違いが記述されており、とても判りやすかった。 親も初めての子育てだと毒親になってしまう可能性は十分にあり、そうなると「頼んでもいないのになぜ産んだのか」と子は親を恨んでしまう、と著者は言います。しかし親にも親がいて完璧に育てられた訳では無い・・と苦悩の元凶探しは終わりがありません。苦しみの連続である生についてどれだけ豊かに受け止めることが出来るのか、私たちは運命に試されているのかもしれない、と著者は括っています。

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毒親

毒親

中野 信子

B 著者はカウンセラーをしており、自身が毒父を持った体験を中心に論述されています。また文中に「ファミリーシークレット-傷ついた魂のための家族学(ジョン・ブラッドショウ)」の引用が多く見られます。 出典は書いていませんがアダルトチルドレンの5つの役割は参考になるかもしれません。→①ヒーロー(優等生),②スケープゴート(身代わり),③ロストチャイルド(いない子),④クラウン(道化師),⑤ケアテイカー(世話役) 私個人の学びとしては「自分の感情や意見を表に出せないと外的なものに依存するようになる。アルコール、ドラッグ、ギャンブル、そして仕事(ワークホリック)などである」→えっ仕事も?と思いました。  父親の支配から旅立ちたい人にはおすすめの一冊かもしれません。

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毒父家族

毒父家族

井上秀人

A 著者は精神科医として自身の経験と医学的見地から論述しています。著者曰く子供の不登校・引きこもりの原因を大別すると①発達障害によるもの、②精神障害によるもの、③親子関係が要因となるもの、に分類され、本書は③親子関係・・に特化した著書です。 1つ目のケースは中学不登校息子と潜在的に息子に頼っている母親のストーリーです。母親が自身の過去を振り返り自立していきます。 2つ目のケースは父親が何でも生き方を決めてきた32歳男性が突然勤め先の金融機関を辞め引きこもったストーリーです。父親が自身の過去を振り返り、息子へのスタンスを悔い、穏やかになります。 3つ目のケースは拒食症の娘とうつ病の母親が全てを乗り越えていくストーリーです。母親が自身の過去を娘に投影していることに気づきます。 4つ目のケースは親に虐待されてきた母親が娘を虐待してしまう「虐待の連鎖」を断ち切っていくストーリーです。母親が自身を肯定していきます。 5つ目のケースは発達障害の母親に育てられたことで社会的存在感が感じられず苦しみながら生きている40代女性のストーリーです。 親子関係により不登校・引きこもりが発生する因果関係が良く判り、特にその要因のほとんどは親にあることが理解できます。 子育てする親にとって必読の良書だと思います。

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子は親を救うために「心の病」になる

子は親を救うために「心の病」になる

高橋 和巳