らんたん

らんたん

柚木麻子
小学館 (2021年10月27日発売)
ISBN:9784093866248
本棚登録:90

作品紹介・あらすじ

大正最後の年。かの天璋院篤姫が名付け親だという一色乕児は、渡辺ゆりにプロポーズした。彼女からの受諾の条件は、シスターフッドの契りを結ぶ河井道と3人で暮らす、という前代未聞のものだったー。明治、大正、昭和ー。女子学校教育の黎明期。シスターフッドを結んだふたりの女性が世界を変える。

感想・レビュー (8件)

近代女性史の有名人がオールスターで登場する長編小説。 書き上げる作家の力量が問われる題材だが、さすが柚木麻子! 柚木さんの馬力に驚愕。

主人公の考え方が素晴らしい。自分はネガティブなことが多いので、ポジティブなところを真似したい。

偉人の一生を追うというのは、難しいのかも。ざっと流して時々エピソードを入れ込むという方法だとなんとなく駆け足な感じになる。仕方ないのかもしれないが…それにしても戦前の女性はかくも逞しく、志も高く、素晴らしい。

最近読んだ小説でかなりぐっときたあー 女子教育のために尽力した人々の話 戦前の日本から海外へ飛び立つことができた河合道という女性が、自身の使命を自覚したからこそ、なし得た成果。 シェアする精神、どんなときも前向きで乗り越える活力があった。一番弟子のゆりや、新渡戸稲造、津田梅子、フェラーズなどの素晴らしい恩師、友人に人々に囲まれたのは、彼女の人柄によるもの。 どんなときも周りを照らしていく街灯のような明るさを持ち合わせていた。まさに人を照らしていく、という信念に共感。 「わたしは女の人がやりたいことをやって、恋愛や結婚をしなくても、友だちに恵まれて夢を叶えて、うんと長生きするような幸福な話が読みたい」 柚木さんの著作は、ポジティブに生きようとする女性の話が多く、とにかく励まされる。長編読めてよかった!

6/23読み挫折。全然合わなかった…ごめんなさい。1/10ぐらいしか読んでない。津田塾大を卒業した女とそのシスターフッド道と夫が登場。道の幼少期〜北海道の学校に通い新渡戸稲造が登場したものの、それ以上進めず。柚木麻子さんの本は初めてで、butterが話題だったので、図書館で借りれる本を読んでみたのだけれど。この本がダメだったのか、また余力がある時に別のにチャレンジしてみよう。

素晴らしい本でした。子供達にも学校に通い学べることは本当に有り難いことなんだよと伝えてあげたい。 志を持って人生を生きたいと思いました。

歴史小説の類は久しぶりに読んだ。 女性の地位の向上とかもそうだけど理想と現実に板挟みになる姿が印象的だった