木挽町のあだ討ち

木挽町のあだ討ち

永井紗耶子
新潮社 (2023年1月18日発売)
ISBN:9784103520238
本棚登録:157

作品紹介・あらすじ

疑う隙なんぞありはしない、あれは立派な仇討ちでしたよ。芝居町の語り草となった大事件、その真相はーー。ある雪の降る夜に芝居小屋のすぐそばで、美しい若衆・菊之助による仇討ちがみごとに成し遂げられた。父親を殺めた下男を斬り、その血まみれの首を高くかかげた快挙は多くの人々から賞賛された。二年の後、菊之助の縁者という侍が仇討ちの顚末を知りたいと、芝居小屋を訪れるがーー。現代人の心を揺さぶり勇気づける令和の革...

感想・レビュー (6件)

久々に極上の時代小説を読んだと、大満足の一冊。 最後まで読んで、タイトルににやりとさせられる。 木挽町に生きる人たちが、揃いも揃ってひと癖あるのがたまらない。

歌舞伎があちこちに見えて、お話も歌舞伎の本になりそうな筋で、歌舞伎好きがから尚一層楽しかった

期待していた以上におもしろかった。 仇討ちを、それを見ていた人にインタビューするという形式で話が進むのだ。

木挽町であった武士の仇討ちを見ていた人を一人づつ尋ねその様子をききまたその人の生きざまをたずね歩く物語生きざまが面白い

芝居好きにはたまらないおもしろさ。時代物とミステリーの両方を存分に楽しむことができた。そして小気味よく読後感がよい。

面白かった 流石直木賞を取った小説