レビュー (6件)
夫に勧められて読んでみたが、読後に爽快感が残る、私が好きなタイプの本だった。 「陣内」を取り巻く人々が主人公の短編小説で、陣内目線での話は一切ないのだが、全編通して読むと陣内という人物の魅力や清々しさを感じるのだ。
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サブマリンの陣内さんが、学生から家裁調査官になるところの物語。永瀬くんとの出会いの場面など『え!?その発想!?』と驚く展開ばかりの短編5篇。『結果論からすると、陣内のやっていることの大半がオッケーになってしまうから驚きだ』という永瀬くんのセリフに大きく頷いてしまう。何も考えてないようでいて、でも結構深く考えていて、それでも面倒くさがりだからすぐ方針転換しちゃう憎めない人。小説で読むとめちゃくちゃ楽しい人。だけど実際に仕事とかで関わるのはきっと嫌だろうな。
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サブマリンから読んでしまったので、若干ネタバレしてしまったような感じを受けるところもあったが、スラスラと読みやすく、心地良くあっという間に読み終えてしまった。陣内はすごい人物だとは思うものの、あまり共感はできず、永瀬と優子の二人がなんだか気になるというか、好ましい二人だと思いながら読んでいた。 視覚障害のある人の気持ちや感覚というものをあまり考えたことがなかったが、実際にそういう人がいるのかはわからないが、こういう感覚で生きているのかもしれないということに考えを巡らせる機会をもらった。 陣内には共感できない部分が多いが、人を区別しないところは素敵だなと思ったし、自分も見習いたいと思った。
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