
レビュー (6件)
東野圭吾著にしては文構成が未熟で難解であるところも多かったが、ミステリー構成が素晴らしかった。波香の死亡に、波香自身が関与しているのは虚をつく謎解きであった。軸は学生である加賀恭一郎の拙い謎解きであり、のちに明かされるも事実とは異なる解釈・動機・犯人像で終結したところも魅力だ。表面上では高校時代から仲良しだと思っていた彼らだが、実は裏切りや蟠りを抱えており卒業後にはばらばらになってしまったことを暗示しながらも、未来を切り拓いていくという終わり方は構成として本筋とは別の事象を示唆しており、面白かった。
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加賀恭一郎の学生時代の頃を描いた作品。後に東野圭吾の作品でいろいろな謎解きをして事件を解決していく加賀刑事。学生時代から鋭い観察眼と推理力があったのがよくわかる。高校時代からの仲良しの学生達の中から犯人探ししていくのも虚しい。友情が壊れていく。
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