
レビュー (7件)
浅井リョウさんの小説は初めて読みました。 生殖器に宿る生殖本能目線の小説って発想が面白いですね。私は異性愛個体なんだと思いますが尚成のよな同性愛個体の方は確かに生きていくのに苦悩が多い事だろうと思いました。
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帯の感想にもありましたが、今後人間という生き物を見るときや接するときにこの物語をどうしても考えてしまうんだろうなと思います。読む前の自分には戻れない。朝井リョウさんの作品にはいつも衝撃を受けます。
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ハードカバーが重々しい感じだったので硬めの内容かな?と思ったら、表現とか笑っちゃうところも多くて、個人的には「東京タラレバ娘」のタラちゃんとレバちゃんみたいな個体で再生されました。 カミングアウトしない(できない?)ことを選んだ(選ばされた?)同性愛者の男性は世の中の成長、発展…等と距離を置いて生きています。 途中でカミングアウトした成長、発展に寄与する男性に会うのですが、「ここでカミングアウトする機会を与えられて仲間もできて、考え方も変わってめでたしなのかな」と思ったのですが、朝井リョウさんって本当に思案深いというか天才で、私からしたら斜め上の本人なりの「しっくり」を見つけた終わり方がとてもよかったです!! 少数性愛者が認められつつあるのもただの時代の流行りとか、カミングアウトした人とできなかった人の分断が生まれるとか、今まで考えも及ばなかったことが書かれていて…。自分の思考の狭さを何度も感じて、ゆえに読み終わった後少し新しい価値観を手にできた感じがしたり…。 終わりの「よかったね、ショウセイ」のところがなんかすごく愛に溢れていて、泣きそうになりました。
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