
イロトリ
レビュー
田舎が地元で、都会の生活の良さわかっている同世代が書いた本だからこそ、農業や田舎で暮らすことの大変さをリアルに痛感した。理不尽と思えること、自分の常識が通じないことへの絶望感とか、ふるさとへの想いやそれをわかってもらえないことの切なさとか。色々と考えさせられた。

その農地、私が買います
高橋久美子
同じ和菓子がテーマになっているのに、それぞれ雰囲気が全く違うお話になっていてとてもおもしろかった。 新たな作家さんにも出会うことができて、それぞれをあっという間に読み進めることができた。

坂木司リクエスト!和菓子のアンソロジー
小川一水/木地雅映子
初めて読むエッセイがほとんどだったが、過去に読んだものも。でも、結構内容は忘れていた。 「手袋をさがす」これを読んだ時に向田邦子さんのことがすごく好きになった。自分のなんとなく嫌なところというか、多分今の私を作っている根幹の問題部分なのかなぁと思うところをまさに明言してくれていると感じた。今読んでも変わらない。更に深くわかるなぁと感じさせられた。 未来や老後について想いを馳せる文章を読むたび、この人に生きていてほしかったなぁと思う。

伯爵のお気に入り
向田 邦子
法律のこととかは、正直難しくてよくわからなかったけれど、平等ということに信念をもって向き合ってきた人なのだということがわかった。 これからアメリカはどうなっていくんだろう。差別のない、皆が当たり前の権利をもって生きていけるように。

ルース・ベイダー・ギンズバーグ アメリカを変えた女性
ルース・ベイダー・ギンズバーグ/アマンダ・L・タイラー
男子高校生たちの日常を描いた青春物語。笑えて、温かい気持ちになれて、なんだか元気ももらえて。書かれる言葉のセンスが良すぎた。ノリツッコミをみているような、いちいちおもしろかった。 誰もが人に迷惑をかけながら生きている、周りに哀しい歌は流れていない、何気ない日常や周りにいてくれる人の温かさ。最後にふと生きるのが楽になるような気づきをくれるのが三浦しをんさんの好きなところ。

エレジーは流れない
三浦しをん
どこにでもある普通の家庭の遺産相続。お金が絡むと今まで隠してきた本音などが浮かび上がってくる。あまりにも普通で身近な感じがして、読んでいて苦しくなるときもあったけど最後は丸く収まってほんとよかった。溜めこまず、ちゃんと話し合うってとても大事。そして、問題が起きたときは信頼できる人を見極め、冷静にできることをすること。

真壁家の相続
朱野帰子
おもちゃプランナーのかわいい恋のお話。好きな人に喜んでもらったり、守るため、なぜか殺人などの事件を解決しちゃう、とても魅力的な主人公。人生を豊かに、自分が楽しんで生きること。最後のシーン、宝子と西島が心から楽しく笑い合うのがとても好き。温かく幸せな気持ちになる。この二人は、きっと笑いながら楽しく生きていける

ねじまき片想い
柚木麻子
なんとも言えない痛いダメ男とそれに関わる5人の女性。なんとなく、ここまで痛い男を作り上げたのは周りの女性たちで、振り回されながらも女性たちは強く生きていくきっかけを掴んでいっているような気がして。 ここまで残念なヒーローの本は初めてかも。すっきり明確に幸せを掴んだり、恋愛が成就した様子は描かれない。だけど伊藤くんと関わった女性たちは皆、人生を好転させていくことができるんじゃないかと希望がみえる。

伊藤くんA to E
柚木麻子
やっぱりアッコちゃんの物語はおもしろいし元気がでる!関わってきた人、これまで登場してきた人が成長したり前進していることがわかるのもおもしろい。 子供みたいな純粋さをもっているアッコちゃんはとても魅力的な人だ

幹事のアッコちゃん
柚木 麻子
難しくて理解できていないところも多いけど、だけどもっと禅のことを知ったり作者の本を読みたいと思った。 無心でいること、無いことを受け入れるのは難しい。全ての考えやスタンスを変えることは難しいとは思うが、短時間でも簡単なことでもできることからやっていきたい。

ないがままで生きる
玄侑宗久