ザリガニの鳴くところ

ザリガニの鳴くところ

ディーリア・オーエンズ/友廣 純
早川書房
ISBN:9784152099198
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作品紹介・あらすじ

ノースカロライナ州の湿地で村の青年チェイスの死体が発見された。人々は真っ先に、「湿地の少女」と呼ばれているカイアを疑う。6歳のときからたったひとりで生き延びてきたカイアは、果たして犯人なのか? 不気味な殺人事件の顚末と少女の成長が絡み合う長篇

感想・レビュー (4件)

家族の誰もが自分を置き去りにした痛ましいほどの孤独感を、ようやく払拭してくれると信じたテイトにも裏切られ、生まれたときから周囲の好奇や偏見の目にさらされ続けたカイアの境遇には、単に不幸や不運という言葉では表しきれない幾度もの絶望が垣間見える。そんな環境でも自然だけはいつもカイアをそのまま受け入れいつでもそこに在ることがカイアにとっての唯一の救いであり、仲間、家族といったものと同等かそれ以上の繋がりだったのであろう。チェイスの事件は自然界で当然の報いか、カイアの人間らしさの表れか、どう受け止めるべきか答えに窮するが、全貌や真実の知れないものなど無数に存在しているのが自然なのだ。

裁判で無罪になってからの、 カイヤの生活が 非常に美しく、素晴らしかった。虐げられてた人生を取り戻すかのような テイトとカイヤの美しい日々。 これで物語が終わるかと思いきや、 最後のどんでん返し。 でもやはり主人公のカイヤは 美しい生き物としてそのままであり、ただ懸命に生きただけ。生きるのには善も悪もなく、ただ心の中にひっそりと、人に隠しておきたいでも、時折こころざわつかせる部分が「ザリガニの鳴くところ」なのかなと 思えた

映画を見損ねて、本を読んだ 犯人は、意外 もしくは妥当