母の待つ里

母の待つ里

浅田 次郎
新潮社 (2022年1月26日発売)
ISBN:9784104394067
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作品紹介・あらすじ

生まれ育った場所だけが「ふるさと」ですか? 現代人に本当の幸せを問う、著者最高傑作! 上京して四十年、一度も帰ろうとしなかった郷里で私を温かく迎えてくれたのは、名前も知らない〈母〉でしたーー。家庭も故郷も持たない人々の元にカード会社から舞い込んだ〈理想のふるさと〉への招待。半信半疑で向かった先には奇跡の出会いが待っていた。雪のように降り積もる感動、全く新しい家族小説にして永遠の名作誕生!

感想・レビュー (11件)

最後、そう来るかっという展開。涙でした。ほんとにこんなサービスあれば、、あるかもなあ。私もふるさとないからなあ、とおもった。

“ふるさとをあなたに”というカード会社のキャッチコピーに惹かれた都会人が、ふるさと体験をするために東北の小さな村を訪れる。そこで待っていた疑似母にあたたかく迎えられて心を開き、心の傷を癒やされて帰って行く。 ビジネスとして成り立っている一種の体験旅行だが、そこで自然に交わされる親子の会話がとても良い。母の役を演じる老婆のほうも、だまされに行く都会暮らしの顧客のほうも、心を寄せ合いお互いを案じ合って、つながっていく。 いかにも現代人の寂しい心の隙間に入り込んむようなこんなビジネスが成り立つ時代なのかも。でもビジネスを越えてつながっていく心と心が悲しくあたたかい。

現実離れした話だけれど、ふるさとを提供するサービスがあっても不思議でないかもしれないとおもった。

故郷を持たない人々が、心を癒しにやって来る、お母さんの所、悲しく、切ないお話。

高額カードの会員向けのサービス、ユナイテッド・ホームタウン・サービスでふるさと体験をした3人。擬似お母さんに癒され本当のふるさとのように感じる。でも、最後にお母さんが亡くなってしまう。ここで号泣する人多そうだけど、私は納得がいかん。どうして擬似ふるさと体験したのか、どう思って演じていたのか全然わからず亡くなってしまった。 私は解決して終わるのが好き。

美杉村みたい… ラスト震災だったのかぁ

浅田次郎の本にしてはつまらない

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