作品紹介・あらすじ
1996年、横浜市内で塾の経営者が殺害された。早々に被害者の元教え子が被疑者として捜査線上に浮かぶが、事件発生から2年経った今も、被疑者の足取りはつかめていない。
殺人犯を匿う女、窓際に追いやられながら捜査を続ける刑事、そして、父親から虐待を受け、半地下で暮らす殺人犯から小さな窓越しに食糧をもらって生き延びる少年。
それぞれに守りたいものが絡み合い、事態は思いもよらぬ展開を見せていくーー。
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感想・レビュー (4件)
佳境に入るにつれ頁を捲る加速度が増し目が離せなくなった。徐々に浮き彫りとなる真相を目前にして絶句。 非常に深く重いテーマが描かれている。信じてきたものが根底から覆される苦しみを思うと胸が潰されそうになった。純粋無垢であるが故に切ない。 個人的には好きな作品。
時代背景が自分が子供の頃と同じだなぁ、と思いながら読んでいたのですが、「優生保護法」が重要なキーワードだったからか…と腑に落ちました。私が幼い頃にはこの法律がまだあったのかと…ニュースなどで言葉は知っていたのですが、もっと昔の話だと思っていて…。 私も不妊で悩んでいたので、阿久津弦や、元奥さんの気持ちを考えると苦しくなります…。 でも息子を産んでみて弦の母親の葛藤もわかる気がして…。 ハルの虐待も辛かったです。
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涙がでました。

