
レビュー (5件)
過酷な状況で、連続殺人が起こる。サバイバルのためには他人はどうでもいいという自己中。愛されていないが故の決断?愛されていたら変わった?すごい自分に正直でうらやましい気もする。こういう人が生き残るんだろうな。でも、自分がそうなりたいかと聞かれると違う。終わってからもしばらくもやもや納得行かない気分だった。
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死と隣り合わせの臨場感を描くのが秀逸で、こちらまで恐怖を感じずにはいられない。普通に暮らしていた人間が突然殺人鬼になれる動機が到底理解不能であったが、むしろ楽な死に方をさせているという面で善を積んでいるかのような錯覚を生じる心理トリックが天才的。読者から見て常に冷静沈着で頼り甲斐のあった翔太郎が、根本的にまんまと騙されていることで、読者もろとも裏切られたような焦燥感と、最期には多大な絶望感を感じる。想像を遥かに超えてくる練り上げられたストーリーであった。
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