藍を継ぐ海

藍を継ぐ海

伊与原新
新潮社 (2024年9月26日発売)
ISBN:9784103362142
本棚登録:158

作品紹介・あらすじ

数百年先に帰ってくるかもしれない。懐かしい、この浜辺にーー。なんとかウミガメの卵を孵化させ、自力で育てようとする徳島の中学生の女の子。老いた父親のために隕石を拾った場所を偽る北海道の身重の女性。山口の島で、萩焼に絶妙な色味を出すという伝説の土を探す元カメラマンの男ーー。人間の生をはるかに超える時の流れを見据えた、科学だけが気づかせてくれる大切な未来。きらめく全五篇。

感想・レビュー (7件)

4/24読み終わり。読み終わった後なんか温かい気持ちになれる本。私は何となく、男性小説家の本の心理描写にしっくりこないとこがあったんだけど伊与原さんは違った。よかった。本はいくつかの短編集。この本のタイトルとなっているウミガメの話よりも、一番最初の「夢化けの島」(萩焼と見島土の話)が好きだった。

2番目の狼の話が個人的に好きで読みすすめるのが楽しかった。 日本の地をベースにしている本でその地域に興味が沸いてきて良き。

ちょっと読みにくい

いつもの日常に起きるほんの小さな出来事が、それぞれの登場人物の未来を穏やかに明るい方向に導く。知識って大事だ

描写が細かく穏やかな良い本。 5本の短編集。

夢化けの島、狼犬ダイアリー、祈りの破片星隕つ駅逓、藍を継ぐ海。それぞれの短編が地域で暮らす人々の想いを綴って、ミステリーのような不思議な物語。