火喰鳥を、喰う(1)

火喰鳥を、喰う(1)

原浩
KADOKAWA (2020年12月11日発売)
ISBN:9784041108543
本棚登録:26

作品紹介・あらすじ

選考委員、激賞!令和初の大賞受賞作! 「恐怖と謎がしっかりと絡んでいる。ミステリ&ホラー大賞にふさわしい」--有栖川有栖氏 「謎への引きこみ方が見事。読了後は心地よい酩酊感に襲われました」--辻村深月氏 信州で暮らす久喜雄司に起きた二つの出来事。ひとつは久喜家代々の墓石が、何者かによって破壊されたこと。もうひとつは、死者の日記が届いたことだった。久喜家に届けられた日記は、太平洋戦争末期に戦死した...

感想・レビュー (3件)

マルチバースな世界 でも、それならみんな死ななくても良かったのでは? まぁ、それだと話にならないから仕方がない 謎は謎のままで良い

確かに今までにないホラー的な怪奇物語。異様な世界観が蔓延している。過去の大伯父の戦時中の日記が見つかったことから異常な怪奇現象が起きる。現実か霊界の世界か分かりにくいし、何が本当か良くわからない。最後は怒涛の展開になるが、結末も良くわからないで終了。不思議。

今まで、私は読んだことのないような新しい物語だなぁ…と思いました。戦時中の大伯父の日記が見つかったことからこのような展開になっていくのか…と驚きでした。 最後の方は現実味がどんどんなくなってどうなるんだろう…と思っていたのですが…。 雄司側から語られていたので、さも大伯父の生の執着がものすごく、自分や祖父の生存を脅かす存在のように書かれていましたが、ちやこ(大伯父)側から見れば、雄司もまた、自分の子供の生存を脅かす存在だったんだなぁ…という。 でも貞一と保はどっちかが死ななきゃ生きられないっていう状況ではなかったので、雄司とちやこが共存する未来もありえたのでは??と思ってしまうのですが…それじゃ物語の元も子もないか…と。

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