四月になれば彼女は

四月になれば彼女は

川村元気
文藝春秋
ISBN:9784163905532
本棚登録:142

作品紹介・あらすじ

音もなく空気が抜けるように、気づけば「恋」が人生から消えている。そんな時僕らはどうすべきか? 夢中でページをめくった。 ーー新海誠(アニメーション監督) イノセントかつグロテスクで、ずっと愛を探している。川村元気そのもののような小説でした。 ーー星野源(俳優・音楽家) 4月、はじめて付き合った彼女から手紙が届いた。 そのとき僕は結婚を決めていた。愛しているのかわからない人とーー。 天...

感想・レビュー (2件)

愛するとは…がテーマだと思うけど、主人公の男の子と、元カノの描写が私には解らなかった。最後のハッピーエンドも出来過ぎだと思う。幸せな結婚生活ができるといいね。

愛するとは何か、愛されるとは何か。愛について語った少し不思議な小説。 途中までは難解で、少し理解しづらい部分もあった。けれども、主人公らの「本当の愛を見失う」部分や、人間、さらには自分自身すらも信じられない気持ちは、共感できる部分もあった。 この本に出てくる人物たちの「愛」に関する思考は、なるほど、と納得できる部分が多かった。中でも印象に残った考え方は、 「誰のことも愛せないと言うことは、自分自身のことも愛せていないということだ」 と言う考え方。 自分自身を愛せないままに人に一方的に愛してもらうというのは傲慢だし、自分を「愛する」と言うことを知らないのなら、人を愛することなど絶対に無理だと共感した。 だからこそ、自分自身を認め、愛してくれる人がいないので「孤独」になってしまうのだろう。 「孤独」にならないために、誰かを愛し、誰かに愛されて幸せになるためにも、まずは自分自身を認め、好きになってやることが大切だと思う。

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