わたしの忘れ物

わたしの忘れ物

乾ルカ
東京創元社 (2018年3月11日発売)
ISBN:9784488027803
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作品紹介・あらすじ

H大学生部のユウキさんに無理矢理にすすめられた、商業施設の忘れ物センターでのアルバイト。引っ込み思案で目立たない私にこの仕事を紹介したのはなぜだろう? 「他人には他愛のないモノでも、持ち主には大切な思いがある」短期間のアルバイトの中で、少しずつ理解を深めていく中辻恵麻。『メグル』『ミツハの一族』と連なる、心優しい連作集。

感想・レビュー (2件)

物に対して考えさせられる作品。忘れ物という何気ない物にスポットを当てて、その物に対してのいろいろなエピソードを通して生まれるストーリーに引き込まれていく。単なる物も人の気持ちによって宝物にもなるし、ゴミにもなるというのがよく分かる。 忘れ物センターの二人も優しいし、アルバイトを紹介したユウキさんも素晴らしい人達。登場人物の恵麻さんも過去の記憶が甦り、友達の美影さんとの強い絆も感じられて、最後は清々しい気持ちになる。乾ルカさんは、さすがこういうのが上手い。

胸にじんわり染みる物語