作品紹介・あらすじ
育った家がごみ屋敷となり果て、久しぶりに戻った美佐。家を片づけていく過程で金庫を発見する。そこからひもとかれる、家族にさえ言えなかった叔母の秘密とは……。朝日新聞連載時から話題! 湊かなえが新たに挑む、先が読めない「介護ミステリ」。
感想・レビュー (5件)
結末もすっきりしていて読みやすかった。
まさか金庫に延長コード!
叔母さんのゴミ屋敷を片付ていくなかで、叔母さんの過去と、介護と家族の問題に向き合っていく主人公。介護問題の中に埋もれた、家族の秘密を解き明かしていくミステリ。
美佐は早くない両親を亡くし母の妹弥生に引き取られた。結婚して家を出たが叔母が認知症になって家はゴミ屋敷になっていると連絡がくる。様子を見に里帰り。老人ホームに入居。 家を整理そていたら金庫を発見。中身は延長コード。階段に仕掛た物。近所の交換家事の奥さんが盗みをするのを戒めるために仕掛けたが母が死んでしまった。責任を感じて 息子の自殺。弥生は1人になり秘密守り続ける
中学生の時に両親を事故でなくした美佐は、叔母に引き取られ、高校時代を山間部の田舎町で過ごす。それから約30年、叔母に認知症の症状が見られると役場から連絡があり、懐かしい故郷を訪れる。かつて、美しく丁寧に暮らしていた家はごみ屋敷と化していた。片付けを進めていくと、当時の恋人から借りた本を見つける。あったかもしれない未来をのぞき見するような思いで、本を返しに行った美佐は、衝撃的な場面を目撃する。担い手となった女性たちの心の声が響く介護ミステリ

