感想・レビュー (3件)
実際にあった事件をモデルにしているだけに、携わった者たちの心情がリアルに伝わるが、彼らにこの行動を起こさせたのは戦争であり、あの時代なのである。医療ミステリの要素もあり、読後はズシッとした重厚感が残った。あの時代が残した意味を考えさせるためにも、後世残ってほしい作品である。
日本人にとって“西洋的”神が不在という事実はどんな影響をもたらすのか。転向とは信仰心とは倫理とは罰とは。ドラマチックな展開に唸らされつつも、基督への愛とその沈黙に絶望するパードレ、良心の呵責を感じない己を不気味に思う戸田。
