名もなき毒

名もなき毒

宮部 みゆき
文藝春秋
ISBN:9784167549091
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作品紹介・あらすじ

今多コンツェルン広報室に雇われたアルバイトの原田いずみは、質の悪いトラブルメーカーだった。解雇された彼女の連絡窓口となった杉村三郎は、経歴詐称とクレーマーぶりに振り回される。折しも街では無差別と思しき連続毒殺事件が注目を集めていた。人の心の陥穽を圧倒的な筆致で描く吉川英治文学賞受賞作。

感想・レビュー (6件)

宮部みゆきのは推理小説ではなくて鋭くて深い人間観察に基づく小説なので、とても読み応えがある。1作目 誰か。somebodyは展開が遅すぎて私にはもう1つだったけれど、2作目の杉村シリーズはとても面白かった。約600ページの長編だけど読み疲れなし。いつか再読しよう‼️

人に対して殴ったりナイフで刺したりとすると暴行罪や傷害罪として扱われ、処理される。しかし必ずしも「悪」に名前がついているというわけではない。名前がついてない悪、そしてその悪を作る毒。これは特定の原因があるわけではないがそのためにたちが悪い。それでは名もない毒というのに私たちはどう立ち向かえばいいのだろうか。そしてどう処理すればいいのだろうか。生きるということは様々な事がありそれが複雑に絡まる。そのどれかに不具合が生じると人は生きづらくなる。難しいテーマを扱ってあり、とても考えた。

登場人物多すぎる 良

杉村 今多コンツェル 婿 編集者 古屋 娘 孫 コンビニ店員 外立君 原田さん

初めて読んだ"宮部みゆき"。