いまだ成らず 羽生善治の譜

いまだ成らず 羽生善治の譜

鈴木忠平
文藝春秋 (2024年5月27日発売)
ISBN:9784163918495
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作品紹介・あらすじ

【将棋ペンクラブ大賞受賞作】 25歳で七冠を制した羽生善治。 勝敗の数を超えたその強さと人生を、藤井聡太らトップ棋士たちとの闘いを通じて描く。 宇宙のように広がる盤上で駒をぶつけあう者たちーー。 本書は、名対局の一瞬一手に潜むドラマを見逃すことなく活写してゆく。 中学生で棋士となった昭和。 勝率は8割を超え棋界の頂に立った平成。 順位戦B級1組に陥落した令和。 三つの時代、2千局以上を指し続けた...

感想・レビュー (1件)

どうして棋士の生き様というのはかくも面白いのか。 羽生善治という、将棋界の巨星を中心に据えたノンフィクション。 棋士にとっては屈辱のA級落ちのシーンから書き出すところに、筆者の並々ならぬ羽生善治への傾倒ぶりを感じる。天才はどこまでも天才であるはずだという確信と言おうか、A級落ち=引退という道を選んだ数多の棋士たちとは違う視座を持っているはずだという信頼感と言おうか。 章を読み進めるにつれ、時代を変えた将棋指し羽生善治の大きさが迫ってくる。 棋士の生き様には興味があるが、将棋のルールはさっぱりという素人にも優しい一冊。 谷川浩司の章は、既に知られたエピソードが多かったものの、ファンにはぐっとくる内容だった。谷川先生、素敵です!