作品紹介・あらすじ
これはただ、ひとりの男が大学に進んで教師になる物語にすぎない。しかし、これほど魅力にあふれた作品は誰も読んだことがないだろう。--トム・ハンクス
半世紀前に刊行された小説が、いま、世界中に静かな熱狂を巻き起こしている。名翻訳家が命を賭して最期に訳した、“完璧に美しい小説”
美しい小説……文学を愛する者にとっては得がたい発見となるだろう。--イアン・マキューアン
純粋に悲しく、悲しいまでに純粋な...
感想・レビュー (1件)
地味な一人の男の話なのに、なぜこんなに染みるのか。彼の孤独や悲しみ、つかの間の喜びや苦悶が自分のことのように感じられた。まるで身近にいて、知り合いになったかのような錯覚に陥った。自分の仕事、教えることに真摯で誠実な姿に胸を打たれた。敵対しながらも抗わず受け入れる姿勢に感心もした。初めて、ドラマチックでもなく浮き沈みも特にない物語を読んでいて心地よいと感じた。装丁もシンプルで品があり、紙もツルツルでなく石鹸の表面に触れているようなすべすべした感覚でページをめくる指が踊った。