作品紹介・あらすじ
海の覇権をめぐって各国は鎬を削ってきた。世界を股にかけた大英帝国、資源を制したアメリカ、国際ルールへの挑戦を試みる中国……。
本書は400年にも及ぶ歴史を地政学などの視点を駆使して描く試みだ。そこからは、日本がなすべき海洋秩序の模索や課題も見えてくる。
感想・レビュー (1件)
領海という概念が存在しない中、イギリスは制海権の必要性に気づき、フランスやプロイセンとの力関係に悩みながらも、スエズ運河等の領有や、海峡の掌握を通じて制海権を握った。 また、自国産海底ケーブルを通じて世界の情報を掌握し、強大な軍事力とした点も着目すべき点である。 第二次世界大戦で消耗したイギリスに変わって、アメリカが制海権を握った。大陸棚の領有について途上国との間に軋轢があったが、概ね合意に至っている。 日本は、中国の「国際海洋秩序に対する挑戦」に対抗するために、
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