風の海 迷宮の岸 十二国記

風の海 迷宮の岸 十二国記

小野不由美
新潮社
ISBN:9784101240541
本棚登録:114

作品紹介・あらすじ

幼(いとけな)き麒麟に決断の瞬間が訪れる──神獣である麒麟が王を選び玉座に据える十二国。その一つ戴国(たいこく)麒麟の泰麒(たいき)は、天地を揺るがす<蝕(しょく)>で蓬莱(ほうらい)(日本)に流され、人の子として育った。十年の時を経て故国(くに)へと戻されたが、麒麟の役割を理解できずにいた。我こそはと名乗りを挙げる者たちを前に、この国の命運を担うべき「王」を選ぶことはできるのだろうか。

感想・レビュー (3件)

再読。 なんとなくしか覚えていなかった。やっぱり面白かった。

十二国記シリーズ、リタイアします…。『魔性の子』『月の影 影の海』『風の海 迷宮の岸』と読んできたけど、主人公があまりにも持ち上げられ過ぎているのが続くので読んでいて疲れてきました😣主要人物以外のモブキャラの命が非常に軽く扱われていたり、必要以上に集中砲火を浴びてけちょんけちょんに貶されていたり(女仙から南瓜大夫への上から目線台詞とか)、、主要人物の持ち上げられようとの落差に心が痛くなります。 どんな困ったさんであっても、その人の生きていた証に寄り添うような描写が一瞬でもいいから欲しかったな。

蓬莱に流されていた泰麒が王を見つけるまでを描いた物語。 驍宗を畏怖していたのは知らずに王気を感じていたから。離れがたかったのも同じ。 天命が無いまま驍宗を選んでしまったと泰麒は思い悩むが、延王と景麒、延麒によって麒麟は自分の王にしか叩頭できない生き物だと知り、自分が驍宗を選んだのは間違いなかったと安堵する。 昔読んだけど、本当に物語が奥深いし十二国記の国がリアルに思い起こされるような感じがすごい。この後の泰の国の物語が楽しみ。