作品紹介・あらすじ
その日、共謀罪による初めての容疑者が逮捕されようとしていた。動いたのは警視庁組織犯罪対策部。標的は、大手自動車メーカー〈ユシマ〉の若い非正規工員・矢上達也、脇隼人、秋山宏典、泉原順平。四人は完璧な監視下にあり、身柄確保は確実と思われた。ところが突如発生した火災の混乱に乗じて四人は逃亡する。誰かが彼らに警察の動きを伝えたのだ。所轄の刑事・薮下は、この逮捕劇には裏があると読んで独自に捜査を開始。一方、...
感想・レビュー (2件)
10/8読み終わり。 やっぱり太田愛さんの本は面白い! 派遣や期間工だけじゃなく、正規でも過酷な労働環境にある自動車工場で働く4人。夏休みに玄さんの誘いで同じ家で生活をし、労働組合設立をするまで勉強し、会社と闘うという気持ちいい話。4人それぞれの個性、文庫のねえさんが素敵だった。玄さんの死後、4人の回想シーンはとても描写がよくて泣けた。返却期限ギリギリだったので、雑に読んでしまった部分があるため、もう一度借りたい。
600ページ超のミステリだが、淀みのない展開で一気に読んだ。 間違いなく2023年を代表する傑作。 期間工、派遣工の四人がある事件を経て結束し、企業・警察に闘いを挑む物語。 最終章が熱い。