通天閣

通天閣

西加奈子
筑摩書房
ISBN:9784480426697
本棚登録:48

作品紹介・あらすじ

『さくら』で彗星のように華やかなデビューを飾った西加奈子の第4作にあたる長編小説。冬の大阪ミナミの町を舞台にして、若々しく勢いのある文体で、人情の機微がていねいに描かれていく。天性の物語作者ならではの語り口に、最初から最後までグイグイと引き込まれるように読み進み、クライマックスでは深い感動が訪れる。このしょーもない世の中に、救いようのない人生に、ささやかだけど暖かい灯をともす絶望と再生の物語。この...

感想・レビュー (2件)

2023.09.30読了

笑いの要素濃い目で面白かった。 少々えげつなさを感じる新世界の街並や、コテコテ大阪人の日常が生き生きかつユーモラスに描かれており、観察力と表現力のレベルの高さに思わず笑ってしまった。さすが西加奈子さん!終盤で起きた驚きの奇跡、ラストもじーんときた。