作品紹介・あらすじ
騙し騙され、
知恵と欲の
丁々発止の果て
手にする物は?
天保の世。大坂の道具商の放蕩息子・「どら蔵」こと寅蔵(とらぞう)は、なまじ目利き自慢であるのが運の尽き、奉公先に大損害を与えてしまい、大坂にいられなくなりました。旅に出て辿り着きたるは、知恵と欲が渦巻く江戸の骨董商の世界。手練れたちに揉まれながらも大奮闘! できればよいのですが。そううまくは運ばないのが世の常、人の常。お宝を巡って時に騙さ...
感想・レビュー (1件)
江戸時代天保年間、 大坂骨董屋松仙堂の息子寅蔵は、得意先の骨董品を「偽物」と言ったことから父親に勘当され、1人江戸へ。偽物を真物に見せる技にも魅せられながら、江戸の骨董商の世界で商いを学んでいく。 江戸の奉公先からも厄介がられた寅蔵は、富山の薬売りに預けられる。そこでの商売のやり方に関心した寅蔵ほ、こ今の通販に当たる「手紙商い」(現在のカタログ販売)を思いつき、成功させる。道具屋として独り立ちできる資金ができかけた頃、 大塩平八郎の乱で大坂が焼けたことを知り、帰ることに。 松仙堂を再建するため母の形見の「赤志野茶碗」を競りに出す大勝負に打って出る…。寅蔵の扱う骨董は人の手から手へ渡っていくもの。 贋物も真物も来ては去り、帰っては又去っていく。当に「帰去来」。商人はその束の間に立ち会うだけのこと。しかし、それだけでも面白い やはり、道具が好きな寅蔵だったのだ。 帰去来は道具だけでなく、人との出会いも同じ。束の間の出会いであってもその時を精一杯楽しみ、心に焼き付けたいと思った。 偽物を真物に見せるテクニックにも脱帽でした。
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