作品紹介・あらすじ
1923年に完成した帝国ホテル二代目本館、通称「ライト館」。“世界一美しいホテル”“東洋の宝石”として絶賛された名建築だが、完成までの道のりは、想像を絶するものだったーー。二十世紀を代表する米国人建築家、フランク・ロイド・ライトによる飽くなきこだわり、現場との対立、難航する作業、襲い来る天災……。次々と困難が立ちはだかったが、男たちは諦めなかった。ライト館の建築に懸けた者たちの熱い闘いを描いた、著...
感想・レビュー (1件)
久し振りに鳥肌級の感激が獲られた作品。 様々な、ありとあらゆる苦難を乗り越えて完成した帝国ホテルロイド館。そのオープン日に関東大震災に見舞われてしまう。 アメリカからフランクを連れて来ることを説得させることから始まり、ロイドの拘りが余りにも強く、度重なる工事のやり直しで職人との諍いが絶えない現場。ロイドを信頼できず何度も横やりを入れる帝国ホテル幹部との費用闘争。本館の火事、英国エドワード来日時にも火事にあい、揚げ句の果てにオープン当日に関東大震災に見舞われる。 しかし、この大震災がビクともしなかったロイド館の価値、その美しさを世界に広めるきっかけとなる。 何とも不思議な因縁に満ちた物語。 周囲からどんな反対にあっても、 建築物の本質(安全性と美)を 貫いた結果、総てが良いことにひっくり返されていく… その醍醐味を味わったような気がした。 明治村に移築する際にも数々の困難が待ち受けていた。その一つ一つを18年もの歳月を掛けて成し遂げたことも感慨深い。 美を求める人間の偉大さを感じる。