口語訳 即興詩人(下)

口語訳 即興詩人(下)

安野光雅/森鴎外/アンデルセン
中央公論新社 (2026年2月20日発売)
ISBN:9784122077546
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作品紹介・あらすじ

運命は、かなり手荒に、人生を引き回すことがあるーー。 ローマを逃れた傷心のアントニオは、ナポリ、ポンペイ、アマルフィ、再びローマ、さらにヴェネツィア、ミラノと各地を遍歴する。 新たな出会いと別れ、すれ違いと再会、そして恋の行方……。 即興詩人の旅と数奇な青春を、イタリアの美しい名所を舞台に描いた名作。 〈解説〉森まゆみ

感想・レビュー (1件)

即興詩人 アンデルセン 何十年も前から美しい小説だと聞いていたが、森鴎外の文語調訳が読解できず長年諦めていた。 書店で安野光雅さんの口語訳を見つけ飛びついて買った。 イタリアの美しい風景、アントニオとベルナルドの友情を培う経緯。アヌンツィアタとの出会いと友人との葛藤。旅先での出会い。いつしか慰められていく心。様々な出会いとすれ違い、そして再会の後、アヌンツィアタは病死。旅先で出会ったララと結ばれていくアントニオ。 最後の最後まで美しい風景描写で終わる物語は、一枚の絵画としていつまでも私の心に残っている。 不運と幸運、出会いと別れ、信頼と裏切り、絶望と希望…人生のあらゆる経験をした後に得られたものは、何度も傷つきながら磨き上げられた水晶玉のように私には思える。アントニオとララで磨き続けることを祈るばかりだ。