有頂天家族

有頂天家族

森見登美彦
幻冬舎 (2007年9月1日発売)
ISBN:9784344013841
本棚登録:0

作品紹介・あらすじ

糺ノ森に住む狸の名門・下鴨家の父・総一郎はある日、鍋にされ、あっけなくこの世を去ってしまった。遺されたのは母と頼りない四兄弟。長兄・矢一郎は生真面目だが土壇場に弱く、次兄・矢二郎は蛙になって井戸暮らし。三男・矢三郎は面白主義がいきすぎて周囲を困らせ、末弟・矢四郎は化けてもつい尻尾を出す未熟者。この四兄弟が一族の誇りを取り戻すべく、ある時は「腐れ大学生」ある時は「虎」に化けて京都の街を駆け回るも、そ...

感想・レビュー (1件)

京都に住む狸一家の物語。京都の地名の読み方に慣れず戸惑うも、狸が歩き回る京都の街中を、狸の歩に合わせ観光する気分で読んだ。主人公は天狗に振り回される狸。考えれば天狗が何かをよく知らない。良いものなのか悪いものなのか?結果この物語を読んで、私の天狗のイメージは「煩悩の塊」となってしまった。狸ファンタジーだけど、狸一家の長、総一郎の残した言葉にほろりとさせられる場面が多かった。京都に行きたいな。