「つながり」の精神病理

「つながり」の精神病理

中井久夫
筑摩書房 (2011年6月1日発売)
ISBN:9784480093622
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作品紹介・あらすじ

敗戦から高度成長を経てバブル崩壊へと続いた社会変動は、日本人のライフサイクルを激変させた。それは、「常識が考えるよりもはるかに複雑で奥行きと広がりがあり、また生ぐさいものである」人間のつながりに、どのような歪みを生じさせたのだろうか。生きていく上で避けられない関係としての家族(「家族の表象」「家族の臨床」)や、無視し得ない社会問題となりつつあった老いについて検討する(「老人の治療についてのノート」...

感想・レビュー (1件)

この本の中に患者の叔父や叔母に当たる人物が、病状を和らげるのに重要な役割を果たしている、と書いてあることにとても興味を持った。 親だと近すぎ、祖父母や兄弟姉妹とも違う距離感で患者と接することができる、絶妙なバランスが良いのかもしれない。 子どものいない私達夫婦にも役割があるのだな、と思えた。 高齢者の引っ越しは、植物と同じように根と生えていた環境である土を一緒に持っていかないと生きていけない、など。自分が生きていくことや人との接し方を考えさせられる一冊だった。